第103回 看護師国家試験 午後 問80 解説
📝 問題
血液検査で抗凝固剤が入っている採血管を使用するのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 抗凝固剤の入った採血管を使うのは血球数の検査である。
血球数(血算)は、赤血球・白血球・血小板を液体のまま数える検査。固まってしまうと数えられないので、採血管にはあらかじめ抗凝固剤が入っている。採血したらすぐに静かに転倒混和して、血液と薬品を混ぜる。
他の4つは、血液をわざと固めて上澄みの血清を取り出し、その成分を調べる検査である。 電解質と中性脂肪は血清の生化学検査、梅毒抗体は血清中の抗体をみる検査になる。交差適合試験も、患者の血清と供血者の赤血球を反応させて適合を確かめる。
転倒混和とは
採血管をゆっくり上下に返して、血液と中の薬品を混ぜること。強く振ると赤血球が壊れて検査値が狂う。
- 1
血球数正解
血球そのものを数えるため、血液を固めてはいけない。抗凝固剤入りの採血管を使い、採血後すぐに転倒混和する。
- 2
電解質不正解
電解質は血清の生化学検査で測る項目。血液を固めて分離した上澄みを使う。
- 3
中性脂肪不正解
中性脂肪も血清で測る。食事の影響を受けるため、空腹の時間を確かめてから採血する。
- 4
梅毒抗体不正解
梅毒抗体は血清中の抗体をみる検査で、抗凝固剤は使わない。同じ血清で肝炎ウイルスの抗体なども測れる。
- 5
交差適合試験不正解
交差適合試験は、患者の血清と供血者の赤血球を混ぜて反応が起きないかをみる検査。血液型の確認と合わせて、輸血の直前に行う。
📚 国試でよく狙われるところ
採血は、検査項目と採血管の中身の組合せを入れ替えて問われる。「固めるか、固めないか」でまず二分してから覚えよう。
| 検査 | 採血管 |
|---|---|
| 血球数(血算) | 抗凝固剤入り。採血後すぐ静かに転倒混和する |
| 凝固検査(プロトロンビン時間など) | クエン酸ナトリウム入り。規定の線まで正確に採る |
| 血糖 | フッ化ナトリウム入り。時間がたっても値が下がらない |
| 電解質・脂質・抗体・交差適合試験 | 抗凝固剤なし。固めて血清を分離する |
参考: 標準的な臨床検査学(採血管の添加物と検査項目)/標準的な基礎看護学(採血の手順)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について