第103回 看護師国家試験 午後 問81 解説

一般健康支援と社会保障制度✔ 監修済み

📝 問題

市町村の業務でないのはどれか。

✅ 正解

5

💡 解説

✅ 小児慢性特定疾病の医療費助成は、市町村ではなく都道府県などが行う事業である。

妊娠届の受理から乳幼児健康診査までの母子保健は、母子保健法にもとづいて市町村が行う。住民に最も近い窓口として、身近な手続きを一手に引き受けている。

小児慢性特定疾病の医療費助成は、これらと違って都道府県・指定都市・中核市が実施する事業で、根拠は児童福祉法にある。窓口は保健所などになる。専門医の意見書を審査し、長く続く高額な医療費を公費で支える仕組みなので、広い区域を単位に運営される。 出題時の名称は「小児慢性特定疾患治療研究事業」だったが、平成27年(2015年)に児童福祉法へ位置づけられ、現在は「小児慢性特定疾病医療費助成」とよぶ。

乳児家庭全戸訪問事業とは

生後4か月までの赤ちゃんがいるすべての家庭を、市町村の保健師や助産師などが訪ねる事業。「こんにちは赤ちゃん事業」ともよぶ。

  • 1

    妊娠届の受理不正解

    妊娠届は市町村に出す。受理した市町村が、そのまま母子健康手帳を交付する。

  • 2

    母子健康手帳の交付不正解

    母子健康手帳の交付は母子保健法にもとづく市町村の仕事で、妊娠届の受理と一続きになっている。

  • 3

    乳児家庭全戸訪問事業不正解

    乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)は、生後4か月までの赤ちゃんがいる家庭を市町村がすべて訪ねる事業である。

  • 4

    3歳児健康診査不正解

    3歳児健康診査は、1歳6か月児健康診査とともに母子保健法で市町村に義務づけられている。

  • 5

    小児慢性特定疾患公費負担医療給付正解

    小児慢性特定疾病の医療費助成は児童福祉法にもとづく事業で、都道府県・指定都市・中核市が実施する。申請の窓口も保健所などになる。

📚 混同しやすいので注意

母子保健は、同じ分野でも市町村がやるのか都道府県がやるのかを入れ替えて問われる。「日常の窓口は市町村、専門的で広域なものは都道府県」で切り分けよう。

  • 市町村=妊娠届の受理、母子健康手帳の交付、乳児家庭全戸訪問事業、1歳6か月児・3歳児健康診査、産後ケア事業
  • 都道府県・指定都市・中核市=小児慢性特定疾病医療費助成、専門的な相談や研修、広域の統計(窓口は保健所)
  • 令和6年(2024年)から、市町村は母子保健と児童福祉の相談を一つにしたこども家庭センターを置くよう努めることになった

参考: 母子保健法/児童福祉法

出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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