第103回 看護師国家試験 午前 問90 解説

一般在宅看護論✔ 監修済み

📝 問題

Aさん(85歳、女性)は、1人で暮らしており、高血圧症がある。物忘れがあり、要支援2の認定を受け、通所介護と訪問看護を利用している。Aさんの長女は他県に住んでいる。Aさんの健康状態を維持するために訪問看護師が行う支援で適切なのはどれか。2つ選べ。

✅ 正解

1・2

💡 解説

✅ 訪問看護師は、服薬管理の支援と水分の摂取状況の把握を行う。

Aさんは要支援2の認定を受けて1人で暮らしており、物忘れがある。高血圧症の薬を自分で管理しているため、飲み忘れや二重に飲むことが起こりやすく、血圧が不安定になる。服薬管理の支援は、健康状態を保つ直接の支えになる。

高齢者は口の渇きを感じにくく、1人暮らしでは水分をとる量が減りやすい。脱水は血圧の変動・便秘・意識の低下につながるため、いつ何をどれだけ飲んでいるかを把握する。

他の選択肢は、いまできていることを取り上げる方向にはたらく。 入浴は清潔を保ち血行を助けるもので、控えるのではなく安全に入る方法を助言する。買い物は外出と役割の機会にあたり、続けられるように支える。住まいをどうするかは、本人と家族が決めることになる。

要支援2とは

介護が必要になるおそれがあり、日常生活の一部に支えが要る状態のうち、支えの必要が大きいほう。介護保険の区分は要支援1・2と要介護1〜5に分かれる。

  • 1

    服薬管理の支援を行う。正解

    物忘れがあるため飲み忘れや重複が起こりやすく、薬の管理を支えることで血圧が安定する。

  • 2

    水分の摂取状況を把握する。正解

    高齢者は口渇を感じにくく、1人暮らしでは水分が不足しやすい。把握することが脱水の早期発見につながる。

  • 3

    入浴は控えるよう助言する。不正解

    入浴は清潔の保持と血行の改善に役立つ。湯温や脱衣所の温度を整えて、安全に入れるようにする。

  • 4

    Aさんの長女に同居を勧める。不正解

    住まいをどうするかは本人と家族が決めることで、看護師が同居を勧める場面ではない。

  • 5

    1人で買い物に行かないように助言する。不正解

    1人での買い物は外出と役割の機会になる。やめさせるのではなく、安全に続けられるよう支える。

📚 ここも一緒におさえておこう

要支援の人が使えるサービスは、介護保険の予防給付から出るものと、市町村の事業から出るものに分かれる。どちらから出るかを対にして覚えよう。

  • 介護予防訪問看護は予防給付から出るサービスで、要支援1・2の人も利用できる。
  • 訪問介護と通所介護は2015年から順次介護予防・日常生活支援総合事業へ移り、2017年度末に移行が終わった。現在は市町村の訪問型サービス・通所型サービスとして提供される。
  • 要支援の人のケアプランは地域包括支援センターが中心となって作る(2024年4月からは市町村の指定を受けた居宅介護支援事業所も作れる)。

参考: 介護保険法/厚生労働省「介護予防・日常生活支援総合事業のガイドライン」

出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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