第115回 看護師国家試験 午前 問69 解説
📝 問題
ヤーロムの集団精神療法の治療的因子のうち、普遍性に関する説明はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 普遍性は、悩んでいるのは自分だけではないと気づく体験である。
ヤーロムは、集団精神療法が効果をあらわす仕組みを11の治療的因子にまとめた。
そのうち普遍性は、ほかのメンバーの語りを聞いて「この苦しみを抱えているのは自分だけではない」と気づき、孤立感がやわらぐ体験を指す。
- 1
これまで知らなかった情報や助言を得ることができる。不正解
知識や助言が得られることは「情報の伝達」にあたる因子で、普遍性ではない。
- 2
人間の生や死、生きる意味について考えることができる。不正解
生や死、生きる意味に向き合う体験は「実存的因子」である。
- 3
他の人の回復と成長が、自分の回復と成長への希望となる。不正解
回復したほかのメンバーが希望のモデルになるのは「希望をもたらすこと(希望の注入)」である。
- 4
自分の抱えている問題は、自分だけが抱えている問題ではないと気付く。正解
正しい。自分だけの問題ではないと気づき、孤立感がやわらぐ体験が「普遍性」である。
📚 これとセットで理解しよう
11の治療的因子は、集団だからこそ働く力を整理したもの。名前と説明文を対にして覚えておくと、言い換えられても選べるようになる。
- 希望をもたらすこと(希望の注入)/普遍性/情報の伝達
- 愛他主義(他者の役に立つ体験)/社会適応技術の発達/模倣行動
- カタルシス(感情の解放)/初期家族関係の修正的繰り返し
- 実存的因子/グループの凝集性/対人学習
参考: Yalom ID『グループサイコセラピー(集団精神療法の理論と実践)』/系統看護学講座 精神看護学
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について