第114回 看護師国家試験 午前 問87 解説
📝 問題
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉に基づく障害福祉サービスはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
3・4
💡 解説
✅ 障害者総合支援法の障害福祉サービスにあたるのは、**療養介護**と重度訪問介護である。
障害者総合支援法のサービスは、大きく自立支援給付(介護給付・訓練等給付・自立支援医療・補装具など)と地域生活支援事業に分かれる。このうち介護給付に含まれるのが、療養介護と重度訪問介護である。
引っかけになるのは名前の似たサービス。この法律で身体介護や家事援助にあたるものは「居宅介護」といい、訪問介護や訪問リハビリテーションは介護保険法の名前である。名前だけで選ばず、どの法律のサービスかで見分ける。
- 1
訪問介護不正解
訪問介護は介護保険法のサービス名。この法律で同じ内容を行うのは「居宅介護(ホームヘルプ)」。
- 2
訪問看護不正解
訪問看護は医療保険または介護保険から給付される。この法律の障害福祉サービスには含まれない。
- 3
療養介護正解
正しい。介護給付の一つ。医療が必要で常に介護がいる人に、病院で機能訓練・療養上の管理・看護・介護と日常生活の世話を行う。
- 4
重度訪問介護正解
正しい。介護給付の一つ。重い肢体不自由の人や、行動に著しい困難がある人に、長時間まとめて介護と移動の支援を行う。
- 5
訪問リハビリテーション不正解
訪問リハビリテーションは介護保険法(および医療保険)のサービス。この法律には含まれない。
📚 ここも一緒におさえておこう
介護給付を使うには障害支援区分(1〜6)の認定が必要だが、訓練等給付には原則いらない。利用者の負担は、所得に応じて上限を設ける応能負担。
| 区分 | サービス | 内容 |
|---|---|---|
| 介護給付 | 居宅介護 | 自宅での入浴・排泄・食事の介護、家事援助 |
| 介護給付 | 重度訪問介護 | 重い障害のある人に長時間、介護と移動支援をまとめて提供 |
| 介護給付 | 同行援護/行動援護 | 視覚障害者の外出支援/行動が困難な人の外出時の危険回避 |
| 介護給付 | 療養介護/生活介護 | 医療機関での介護/日中の介護と創作・生産活動の機会の提供 |
| 介護給付 | 短期入所/施設入所支援 | ショートステイ/施設入所者への夜間の介護 |
| 訓練等給付 | 自立訓練/就労移行支援/就労継続支援 | 生活・機能の訓練/一般就労への移行支援/働く機会の提供 |
| 訓練等給付 | 共同生活援助(グループホーム)/自立生活援助 | 共同生活の場での支援/一人暮らしへの定期的な訪問支援 |
| その他の自立支援給付 | 自立支援医療、補装具費 | 更生医療・育成医療・精神通院医療/義肢・車椅子・補聴器など |
| 地域生活支援事業 | 相談支援、意思疎通支援、日常生活用具、移動支援 | 市町村・都道府県が地域の実情に応じて実施 |
参考: 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について