第114回 看護師国家試験 午前 問62 解説
📝 問題
一次性の夜尿症で通院中の7歳の女児。 保護者への生活のアドバイスで適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 夜尿は本人の意思では止められないため、おねしょをしても叱らないよう助言する。
一次性夜尿症は、生まれてから一度も夜尿が止まった時期がないもの。
原因は次の3つが重なったもので、本人の怠けや親のしつけの問題ではない。 ・夜に尿を減らすホルモンが足りず、夜の尿量が多い ・夜にためられる膀胱の量が少ない ・眠りが深くて目が覚めない
生活指導の合言葉は「起こさない・焦らない・叱らない」。乾いていた朝を一緒に喜ぶような関わりが、治療の土台になる。
- 1
「1日に飲む水分の量を減らしましょう」不正解
1日の総量を減らすと脱水や熱中症を招く。減らすのではなく、日中に多く、夕方以降は控えるという「配分」を指導する。
- 2
「寝る直前に水分をしっかり飲ませましょう」不正解
寝る直前の水分は夜の尿量を直接増やし、おねしょを助長する。就寝の2〜3時間前からは水分・塩分・糖分を控える。
- 3
「おねしょをしても叱らないようにしましょう」正解
正しい。夜尿は自分の意思で止められない。叱っても効果がないうえ自尊心を下げ、かえって改善を遅らせる。
- 4
「夜中、決めた時間に起こして排尿を促しましょう」不正解
夜中に無理に起こすのは、ホルモンのリズムと睡眠を乱すためすすめられない。ガイドラインでも「夜中に起こさない」が原則。
📚 ここも一緒におさえておこう
定義と、生活指導のあとの治療の進め方をおさえる。
- 定義は5歳以上で、週2回以上の夜尿が3か月以上続くもの。
- 一次性=生まれてからずっと続く。二次性=6か月以上夜尿のない時期があったあとに再び出る(このときは別の病気がないかを調べる)。
- まず1〜2か月の生活指導を行い、良くならなければアラーム療法か、尿を減らすホルモンの薬(デスモプレシン)を使う。
- この薬を使う間は、水中毒を防ぐため就寝前の水分を制限し、頭痛や吐き気に注意する。
- 昼間のおもらし、便秘、いびきや無呼吸があるときは、そちらの治療を先に行う。
参考: 夜尿症診療ガイドライン(日本夜尿症学会)
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について