第111回 看護師国家試験 午前 問71 解説
📝 問題
チューブ型の胃瘻の管理について、介護する家族に看護師が指導する内容で正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 栄養剤の注入後に白湯を注入し、チューブの閉塞を防ぐ
経管栄養では、注入したあとチューブの中に残った栄養剤が固まり、詰まりやすい。これを防ぐため、注入のたびに白湯(微温湯)を注入して洗い流す(フラッシュ)のが基本で、家族への指導内容として正しい。
他の選択肢は誤り。胃瘻チューブの交換は医師や看護師が行う医療行為で、家族が行うものではない。同じ位置に固定し続けると、その一点が圧迫されて皮膚がただれたりチューブが胃壁に埋まり込んだりするため、固定の位置や向きは適宜変える。下痢のときに注入速度を速めると下痢は悪化するので、逆に速度を落とす。
胃瘻とは
腹部の壁から胃へ通した穴(瘻孔)に管を入れ、口を通さずに栄養を入れる方法。口から食べられない状態が長く続くときに選ばれる。
フラッシュとは
チューブの中を白湯などで洗い流すこと。栄養剤や薬が残って固まり、詰まるのを防ぐ。
- 1
「栄養剤の注入後に白湯を注入してください」正解
栄養剤注入後に白湯を注入してフラッシュすることでチューブ内の固着・閉塞を防ぐ。
- 2
「胃瘻のチューブはご家族で交換してください」不正解
胃瘻チューブの交換は医療行為であり、医師・看護師が行うもので家族が交換するのは不適切である。
- 3
「胃瘻のチューブは同じ位置に固定してください」不正解
同じ位置に固定し続けると圧迫による皮膚障害や埋没を招くため、固定位置は適宜変える。
- 4
「下痢のときは栄養剤の注入速度を速めてください」不正解
下痢時に注入速度を速めると症状が悪化する。速度を緩めるなどの対応が必要である。
📚 国試でよく狙われるところ
胃瘻の管理は、閉塞・皮膚障害・誤嚥の3つをどう防ぐかで問われる。手技とその理由を対にして覚えよう。 注入は半座位(30〜45度)で行い、終わってからも30分〜1時間はその姿勢を保つと逆流と誤嚥を防げる。
- カテーテルは体内固定板でバンパー型・バルーン型、体外部分でチューブ型・ボタン型に分かれる。交換の間隔と方法が型により異なる。
- バンパー埋没症候群は、体外・体内の固定が強すぎて胃壁に埋まり込む合併症。予防のためチューブが上下に動く「あそび」を確認する。
- 下痢が続くときは、栄養剤の濃度や温度を見直す、半固形化栄養剤を検討するなどの方法もある。
- 瘻孔周囲は毎日微温湯と石けんで洗浄し、乾燥させる。消毒は原則不要。
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について