第110回 看護師国家試験 午後 問41 解説

一般成人看護学✔ 監修済み

📝 問題

心原性ショックで現れる症状・徴候はどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 心原性ショックでは胸部不快感がみられる。

心原性ショックは心筋梗塞などで心臓のポンプ機能が低下し、心拍出量が著しく減少して全身の組織灌流が保てなくなる状態である。原因となる心筋虚血や心不全に伴い、胸部不快感・胸痛がみられる。

ショックでは末梢血管収縮により顔面は蒼白となり紅潮しない。血圧は低下し、心拍出量低下で腎血流も減るため尿量は減少する。 血圧上昇や尿量増加は誤りである。

心拍出量とは

心臓が1分間に送り出す血液の量。これが減ると血圧が下がり、腎臓へ流れる血液も減って尿量が落ちる。

組織灌流とは

全身の臓器や組織に血液が行き渡ること。灌流が保てないと細胞が酸素不足になり、臓器の働きが落ちる。

  • 1

    顔面の紅潮不正解

    ショックでは末梢血管収縮で顔面は蒼白となり紅潮しない。

  • 2

    胸部不快感正解

    心原性ショックは心筋虚血・心不全に伴い胸部不快感がみられる。

  • 3

    血圧の上昇不正解

    ショックでは血圧は低下する。

  • 4

    尿量の増加不正解

    腎血流低下で尿量は減少する。

📚 国試でよく狙われるところ

ショックは、原因による4つの分類と、共通して現れる所見の両方から問われる。分類ごとの皮膚の所見を表で対にして覚えよう。 ショックの5徴(ショックの5P)=蒼白・虚脱・冷汗・脈拍触知不能・呼吸不全。 共通所見は血圧低下・頻脈・尿量減少・意識レベルの低下・末梢冷感である。

  • 尿量が0.5mL/kg/時未満はショックによる腎灌流低下を疑う重要な指標。
  • 体位は原則仰臥位(必要に応じて下肢挙上)。ただし心原性ショックでは下肢挙上を行わず、呼吸困難があれば上体を挙上する。
ショックの分類
分類主な原因皮膚の所見
循環血液量減少性ショック出血、脱水、広範囲熱傷冷たく蒼白(コールドショック)
心原性ショック心筋梗塞、重症不整脈、心筋症冷たく蒼白
血液分布異常性ショックアナフィラキシー、敗血症、神経原性初期は温かく紅潮(ウォームショック)
閉塞性ショック肺血栓塞栓症、緊張性気胸、心タンポナーデ冷たく蒼白、頸静脈の怒張

出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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