第108回 看護師国家試験 午前 問33 解説
📝 問題
平成27年(2015年)の日本の結核対策で増加が問題とされているのはどれか。
✅ 正解
3・4
⚖️ 出題時に複数の選択肢が正解と認められた「複数正解(救済)」問題です。いずれか一つを選べば正解とされました。
💡 解説
✅ 増加が問題とされていたのは、外国生まれの新登録結核患者数と、新登録結核患者における20歳代の割合の2つである(複数正解の措置がとられた)。
平成27年(2015年)当時、日本の新登録結核患者数は全体として減少を続けていた。その一方で、外国生まれの新登録結核患者数が増え、新登録結核患者に占める20歳代の割合も増えていた。若い外国出生者の増加がその背景にある。
このため、外国生まれの新登録結核患者数と、新登録結核患者における20歳代の割合の2つが正解と認められ、複数正解措置がとられた。
残る2つは、いずれも減少していた指標である。新登録結核患者数の総数も、菌喀痰塗抹陽性の肺結核患者数も、増加が問題になったわけではない。
結核の統計は「全体は減っているが、特定の集団では増えている」という構図で覚えよう。
喀痰塗抹陽性とは
痰を顕微鏡で調べて結核菌が見つかること。菌を多く出しており、人にうつす力が強い状態を指す。
- 1
新登録結核患者数不正解
新登録結核患者数の総数は減少傾向にあり、増加が問題とされたわけではない。
- 2
菌喀痰塗抹陽性の肺結核患者数不正解
菌喀痰塗抹陽性の肺結核患者数も全体として減少傾向であり、増加が問題視された指標ではない。
- 3
外国生まれの新登録結核患者数正解
外国生まれの新登録結核患者数は、この時期に増加が問題とされていた指標である。
- 4
新登録結核患者における20歳代の割合正解
新登録結核患者における20歳代の割合も、この時期に増加が問題とされていた。
📚 国試でよく狙われるところ
結核は、法律上の扱い・感染経路・服薬支援・予防接種が一続きで問われる。 日本の結核罹患率は下がり続け、2021年に人口10万対10を下回って「低蔓延国」の水準に入った。それでも高齢者と外国出生者が新規患者の中心という課題は残る。
- 結核は2類感染症で、診断した医師は直ちに保健所へ届け出る。
- 感染経路は空気感染(飛沫核感染)で、N95マスクと陰圧個室で対応する。
- DOTS(直接服薬確認療法)で確実な服薬を支え、多剤耐性結核の発生を防ぐ。
- BCG接種は生後1歳に至るまで(標準的接種期間は生後5〜8か月)に行う定期接種である。
- 接触者健診ではインターフェロンγ遊離試験〈IGRA〉や胸部エックス線検査が行われる。
参考: 厚生労働省「結核登録者情報調査年報」/第108回看護師国家試験 複数正解措置(採点上の取扱い)
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について