第107回 看護師国家試験 午後 問14 解説
📝 問題
母体から胎児への感染はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 母体から胎児・新生児へ病原体が伝わる感染は垂直感染(母子感染)である。
垂直感染(母子感染)とは、母体から児へ病原体が伝わる感染様式で、経胎盤感染・産道感染・母乳感染の経路がある。 これに対し、人から人・環境から人へ広がる感染は水平感染と呼ばれ、接触感染や飛沫感染はその一経路である。
国試では感染経路の分類が頻出である。 「母子=垂直感染」「それ以外の伝播=水平感染(接触・飛沫・空気・媒介物)」という大枠を押さえ、風疹・トキソプラズマ・B型肝炎・HIVなど代表的な母子感染症と併せて覚えておく。
- 1
水平感染不正解
水平感染は人から人・環境から人への感染で、母子間の伝播を指す語ではない。
- 2
垂直感染正解
母体から胎児への感染は垂直感染(母子感染)に該当する。
- 3
接触感染不正解
接触感染は水平感染の一経路であり、母子感染そのものを指す語ではない。
- 4
飛沫感染不正解
飛沫感染も水平感染の一経路で、母子間の伝播を表す語ではない。
📚 ここも一緒におさえておこう
感染経路は、垂直(母子)と水平に分けて問われる。 母子感染は「どの経路で伝わるか」で対策が変わる。経胎盤感染は妊娠前のワクチンや妊婦健診、産道感染は分娩様式や新生児への予防投与、母乳感染は授乳方法の選択が問題になる。
- 先天性風疹症候群の三徴は白内障・先天性心疾患・難聴。予防は妊娠前のMRワクチン接種(妊娠中は接種不可)
- B型肝炎母子感染予防は、出生後早期にHBグロブリンとB型肝炎ワクチンを投与する
- 水平感染の経路は接触・飛沫・空気(飛沫核)・媒介物(血液・食品・水・昆虫)
| 経路 | 主な病原体 |
|---|---|
| 経胎盤(子宮内)感染 | 風疹ウイルス、トキソプラズマ、サイトメガロウイルス、梅毒トレポネーマ、パルボウイルスB19 |
| 産道感染 | B型肝炎ウイルス、HIV、単純ヘルペスウイルス、クラミジア、B群溶血性レンサ球菌〈GBS〉 |
| 母乳感染 | HTLV-1、HIV、サイトメガロウイルス |
参考: 医学書院『系統看護学講座』(感染経路の分類)
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について