第107回 看護師国家試験 午後 問13 解説
📝 問題
典型的なうつ病の症状はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 典型的なうつ病では、抑うつ気分とともに興味と喜びの喪失(アンヘドニア)がみられる。
うつ病の中核症状は、抑うつ気分と興味・喜びの喪失(アンヘドニア)である。 従来楽しめていた活動に関心や快感を感じられなくなることが、診断上の重要な指標とされる。 これに加えて意欲低下・思考制止・食欲や睡眠の障害・自責感などが伴う。
国試ではうつ病症状と他の精神症状の鑑別が問われる。 幻聴=統合失調症、感情失禁=脳血管障害など、爽快感=躁状態と対比させ、うつ病の中核が抑うつ気分と興味・喜びの喪失である点を押さえておきたい。
感情失禁とは
感情のコントロールがきかず、わずかなことで泣いたり笑ったりしてしまう状態。
- 1
幻聴不正解
幻聴は統合失調症などでみられる症状で、典型的なうつ病の中核症状ではない。
- 2
感情失禁不正解
感情失禁は脳血管障害や認知症などでみられ、うつ病の典型症状ではない。
- 3
理由のない爽快感不正解
理由のない爽快感は躁状態の症状であり、うつ病とは逆である。
- 4
興味と喜びの喪失正解
興味と喜びの喪失(アンヘドニア)はうつ病の中核症状である。
📚 国試でよく狙われるところ
うつ病は症状の把握だけでなく、時期に応じた関わり(急性期/回復期)・自殺リスクの評価・薬物療法の注意まで問われる。
- 精神症状:抑うつ気分、興味・喜びの喪失、意欲低下、思考制止、微小妄想(罪業・貧困・心気)
- 身体症状:不眠(特に早朝覚醒)、食欲低下・体重減少、便秘、易疲労感、頭重感
- 日内変動(朝に最も症状が重く、夕方に軽快する)がみられる
- 急性期は十分な休息を保証し、励まさない・重大な決定を先延ばしにするよう支援する
- 回復期(意欲が戻り始めた時期)に自殺の危険が高まるため観察を強める。自殺念慮は率直に確認してよい
- 双極性障害では抗うつ薬単独投与で躁転の危険があり、気分安定薬(リチウムなど)が用いられる
参考: 医学書院『系統看護学講座 精神看護学』
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について