第107回 看護師国家試験 午前 問85 解説
📝 問題
網膜剝離について正しいのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
1・2
💡 解説
✅ 網膜剝離では確定診断に眼底検査を行い、前駆症状として光視症がみられる。
網膜剝離は網膜が眼底から剝がれて浮き上がる疾患で、確定診断は眼底検査(散瞳下での眼底の直接観察)による。 前駆症状として、網膜が牽引される刺激で光が走って見える光視症や、飛蚊症(黒い点や糸くずが飛んで見える)がみられる。 剝離が進むと視野欠損やカーテンがかかったような見え方、視力低下をきたす。
国試では網膜剝離の症状経過と重症度が問われる。 初期症状は夜盲ではなく光視症・飛蚊症である。夜盲は網膜色素変性症などでみられる症状で、網膜剝離とは区別する。 誘因は加齢・強度近視・外傷などで、若年者に特に好発するわけではない。 放置すると失明に至りうる緊急性の高い疾患である。
夜盲とは
暗い場所で物が見えにくくなること。網膜にある、暗さを感じ取る細胞のはたらきが落ちると起こる。
- 1
確定診断のために眼底検査を行う。正解
網膜剝離の確定診断は眼底検査で網膜の剝離を直接観察することによる。
- 2
前駆症状として光視症がみられる。正解
網膜への牽引刺激により光視症が前駆症状としてみられる。
- 3
初期症状として夜盲がみられる。不正解
初期症状は光視症・飛蚊症であり、夜盲は網膜色素変性症などで特徴的な症状である。
- 4
失明には至らない。不正解
網膜剝離は放置すると失明に至りうる疾患である。
- 5
若年者に好発する。不正解
加齢や強度近視、外傷などが誘因で、必ずしも若年者に好発するわけではない。
📚 国試でよく狙われるところ
網膜剝離は、原因による分類・危険因子・治療と手術後の指導、似た見え方をする病気との区別が問われる。症状と疾患名を対にして覚えよう。
- 網膜剝離は、網膜の裂孔から硝子体液が流入する裂孔原性、増殖性糖尿病網膜症などによる牽引性、炎症や腫瘍による滲出性に分けられる
- 危険因子は加齢(後部硝子体剝離)、強度近視、眼外傷、白内障手術後、アトピー性皮膚炎
- 黄斑に剝離が及ぶと視力予後が悪くなるため、早期の手術(網膜光凝固術・強膜バックリング術・硝子体手術)が必要である
- 術後に眼内へガスを注入した場合は、指示された腹臥位・うつむき姿勢を保つよう指導する
- 夜盲は網膜色素変性症、視野の中心が見えにくい中心暗点は黄斑変性でみられる
参考: 医学書院「系統看護学講座 成人看護学(感覚器)」
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について