第107回 看護師国家試験 午前 問32 解説

一般基礎看護学✔ 監修済み

📝 問題

良質の医療を受ける権利を宣言しているのはどれか。

✅ 正解

1

💡 解説

✅ 良質の医療を受ける患者の権利を宣言しているのは、世界医師会のリスボン宣言である。

リスボン宣言は、世界医師会が1981年に採択した患者の権利についての宣言である。良質の医療を受ける権利、自己決定権、情報を得る権利、尊厳への権利などを掲げている。

他の3つも医療倫理の重要な文書だが、目的が違う。 ヘルシンキ宣言は人を対象とする医学研究の倫理原則、ジュネーブ宣言は医師の職業倫理の誓い(現代版ヒポクラテスの誓い)、ニュルンベルク綱領は人体実験における被験者の自発的同意を定めたものである。

「リスボンは患者、ヘルシンキは研究、ジュネーブは医師、ニュルンベルクは人体実験」と、誰のための文書かで区別すると覚えやすい。

  • 1

    リスボン宣言正解

    リスボン宣言は患者の権利に関する宣言で、良質の医療を受ける権利を明記している。

  • 2

    ヘルシンキ宣言不正解

    ヘルシンキ宣言は人を対象とする医学研究の倫理原則であり、患者の医療を受ける権利の宣言ではない。

  • 3

    ジュネーブ宣言不正解

    ジュネーブ宣言は医師の職業倫理を誓う文書であり、患者の権利を宣言したものではない。

  • 4

    ニュルンベルク綱領不正解

    ニュルンベルク綱領は人体実験における被験者の自発的同意を定めたもので、医療を受ける権利の宣言ではない。

📚 ここも一緒におさえておこう

医療倫理は、4つの原則と主な宣言・綱領がセットで問われる。原則の名前と、それを具体化した文書を対にして覚えよう。 医療倫理の4原則は自律尊重・無危害・善行・正義である。 インフォームド・コンセントは自律尊重の原則にもとづく。判断能力が十分でない場合は、代理決定やアドボカシー(権利擁護)が課題となる。

医療倫理に関する主な宣言・綱領
名称内容
ニュルンベルク綱領(1947)人体実験における被験者の自発的同意
ジュネーブ宣言(1948)医師の職業倫理の誓い(現代版ヒポクラテスの誓い)
ヘルシンキ宣言(1964)人を対象とする医学研究の倫理原則(説明と同意、倫理審査委員会)
ベルモント・レポート(1979)人格の尊重・善行・正義
患者の権利に関するリスボン宣言(1981)良質の医療を受ける権利、選択の自由、自己決定権、情報・守秘・尊厳の権利
ICN看護師の倫理綱領看護師の倫理的責任(人々・実践・専門職・協働)

参考: 世界医師会「患者の権利に関するリスボン宣言」

出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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