第106回 看護師国家試験 午後 問43 解説
📝 問題
アレルギー性鼻炎について正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 原因となるアレルゲンを取り除くことは、アレルギー性鼻炎の症状を抑えるのに有効である。
アレルギー性鼻炎は、吸い込んだアレルゲンが鼻の粘膜でIgE抗体と結びつき、肥満細胞からヒスタミンなどが放出されて起こるⅠ型アレルギーである。 症状はくしゃみ・水様性鼻汁・鼻閉の3つで、アレルゲンに触れてから数分で現れる。
原因がはっきりしているので、まずアレルゲンに触れる量を減らすことが治療の土台になる。 ダニならこまめな掃除と寝具の乾燥、スギ花粉なら飛散の多い日の外出を控えることや帰宅時に衣類を払うことがこれにあたる。薬はその上に重ねる。
他の選択肢は、症状が出るきっかけ、アレルギーの型、検査の位置づけをとり違えている。
スクラッチテストとは
皮膚に浅い傷をつけてアレルゲンの液をたらし、しばらく後の腫れや赤みで反応をみる検査。すぐに反応が出るⅠ型アレルギーを調べるときに使う。
- 1
食後に症状が増悪する。不正解
食後に悪くなるのは、食物アレルギーや口腔アレルギー症候群である。アレルギー性鼻炎は、ダニや花粉など吸い込むアレルゲンに触れたときに症状が出る。
- 2
Ⅳ型アレルギーである。不正解
Ⅳ型アレルギーは、T細胞が働いて1〜2日たってから現れる遅延型で、ツベルクリン反応や接触皮膚炎がこれにあたる。アレルギー性鼻炎はIgEが関わるⅠ型である。
- 3
スクラッチテストで原因を検索する。不正解
スクラッチテストは、皮膚に浅い傷をつけてアレルゲン液をたらし、腫れの出方をみる皮膚テストである。アレルギー性鼻炎の原因を調べる中心は、血液の特異的IgE抗体検査や鼻の粘膜を使う誘発試験である。
- 4
アレルゲンの除去は症状の抑制に有効である。正解
症状の強さは、アレルゲンに触れる量で決まる。掃除・換気・花粉の時期の工夫といった、触れる量を減らす対策が薬と並ぶ基本になる。
📚 混同しやすいので注意
アレルギーは、型と代表的な疾患を入れ替えて問われる。Ⅰ型からⅣ型までを、疾患と対にして覚えよう。
| 型 | しくみ | 代表的な疾患 |
|---|---|---|
| Ⅰ型(即時型) | IgEと肥満細胞が働き、数分で症状が出る | アレルギー性鼻炎、気管支喘息、蕁麻疹、アナフィラキシー |
| Ⅱ型(細胞傷害型) | IgGやIgMが細胞を攻撃する | 不適合輸血による溶血、自己免疫性溶血性貧血 |
| Ⅲ型(免疫複合体型) | 抗原と抗体の複合体が組織に沈着する | 全身性エリテマトーデス、糸球体腎炎 |
| Ⅳ型(遅延型) | T細胞が働き、1〜2日後に症状が出る | ツベルクリン反応、接触皮膚炎、移植の拒絶反応 |
参考: 系統看護学講座 疾病のなりたちと回復の促進(免疫)/厚生労働省「アレルギー疾患対策」
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について