第106回 看護師国家試験 午前 問88 解説

一般精神看護学✔ 監修済み

📝 問題

入院集団精神療法において、看護師が担うリーダーの役割で正しいのはどれか。2つ選べ。

✅ 正解

2・4

💡 解説

✅ 集団精神療法では、沈黙にも意味があると受け止め、患者の非言語的なサインに注目する。

入院集団精神療法は、患者どうしが語り合う場を通して、対人関係の練習や気持ちの整理を進める治療である。リーダーの仕事は場を仕切ることではなく、安心して話せる場を保つことにある。 沈黙は話が止まった失敗ではない。考えをまとめている時間、言いにくさを抱えている時間として待つ。 言葉になっていないものにも目を向ける。うつむき方や声の調子といった非言語的なサインは、本人が言えずにいることを映している。

他の選択肢は、参加者の自由を狭めてしまう。発言量をそろえようとすると、話したくない人に話すことを強いることになる。座る位置を決めるのも、その日の気持ちに合った距離のとり方を奪う。話題が変わったときは、そこに参加者の関心があることが多いので、流れを見守る。

  • 1

    患者間の発言量を均等にする。不正解

    発言量は人によって違ってよい。黙って聞いていることも参加の一つで、均等にしようとすると発言を強いることになる。

  • 2

    沈黙も意味があると受け止める。正解

    沈黙は考えをまとめる時間でもある。すぐに埋めず、そのまま待つことで語られる言葉がある。

  • 3

    メンバーの座る位置を固定する。不正解

    座る位置は参加者が選ぶ。誰の隣に座るか、どのくらい距離をとるかも、その人の状態を映している。

  • 4

    患者の非言語的サインに注目する。正解

    表情・姿勢・視線・声の調子といった非言語的なサインから、言葉になっていない気持ちを読み取る。

  • 5

    話題が変わった場合はすぐに戻す。不正解

    話題がそれたときは、そこに参加者の関心があることが多い。すぐ戻さず、集団の流れとして受け止める。

📚 ここも一緒におさえておこう

集団精神療法は、リーダーの姿勢と「集団の中でこそ起こること」が問われる。ほかのリハビリテーションと並べて、それぞれの狙いで覚えよう。

  • 集団の中でこそ働く力を治療因子という。「悩んでいるのは自分だけではない」と気づく普遍性、人の役に立てたと感じる愛他性などがある
  • 話された内容を外に漏らさないという守秘の約束を、始めに全員で確かめる
  • 精神科リハビリテーションには、作業を通して生活の力を取り戻す作業療法や、対人場面を練習する社会生活技能訓練〈SST〉がある

参考: 系統看護学講座 精神看護学

出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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