第104回 看護師国家試験 午後 問60 解説
📝 問題
軽度の嚥下障害がある患者への誤嚥性肺炎の予防法で正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 口腔ケアは、口の中を吸引しながらブラッシングして汚れを外へ出す。
誤嚥性肺炎は、食べ物だけでなく、唾液や口の中の汚れに含まれる細菌が気管に入って起こる。とくに眠っている間の不顕性誤嚥が多い。 予防の柱は口腔ケアだが、ケアの最中に汚れた水や唾液を飲み込ませては元も子もない。 そこで吸引しながらブラッシングし、汚れを口の外へ出しながら磨く。
他の3つは、かえって誤嚥を招く。
不顕性誤嚥とは
むせや咳が出ないまま、唾液や食べ物が気管に入ってしまうこと。眠っている間に起こりやすい。
- 1
流動食にする。不正解
さらさらの液体は速く流れ落ちて飲み込む反射が間に合わず、いちばん誤嚥しやすい。とろみをつけ、まとまりやすい形にする。
- 2
軽く下顎を挙上して飲み込んでもらう。不正解
逆。顎を上げると気道がまっすぐ開いて誤嚥しやすくなる。顎を引いた前屈位で飲み込む。
- 3
食後は10分程度の座位を保持する。不正解
10分では短い。胃からの逆流を防ぐため、食後は30分から1時間を目安に上体を起こしておく。
- 4
口腔内を吸引しながらブラッシングする。正解
口の中の細菌を減らすのが目的なので、汚れた水や唾液を飲み込ませないよう、吸引しながら磨く。
📚 国試でよく狙われるところ
口腔ケアは、歯をきれいにするためではなく肺炎を防ぐケアとして問われる。誰に・いつ・どうやるかで押さえよう。
- 食事をとっていない人や経管栄養の人にも口腔ケアは必要。唾液が減って口の中の細菌が増える
- 義歯は外して洗い、外したあとの歯ぐきや粘膜も清拭する
- 就寝前の口腔ケアは、眠っている間の誤嚥に備えてとくに大切
- ケアの前に上体を起こし、顔を横に向けられる姿勢をとると、汚れた水を飲み込みにくい
参考: 標準的な老年看護学(誤嚥性肺炎の予防と口腔ケア)
出典:「第104回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について