第103回 看護師国家試験 午後 問98 解説
📝 問題
次の文を読み97〜99の問いに答えよ。Aさん(75歳、女性)は、娘と2人で暮らしている。5年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉病と診断された。半年前から食欲不振が続き体重減少がみられ受診した。検査の結果、胃癌と診断され胃全摘出術が行われた。入院時の改訂版長谷川式簡易知能評価スケール〈HDS-R〉16点、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉18点。 術後1週間が経過した。Aさんは日中は病室で眠っていることが多いが、夜間は病棟内の廊下を徘徊している。 Aさんへの看護で最も適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 日中の活動を増やすため、午後にレクリエーション活動を計画する。
日中に眠り、夜に病棟内を歩き回っているのは昼夜逆転である。認知症のある人は、入院で生活リズムが崩れやすい。 立て直すには、日中に体を動かして起きている時間を増やすのがいちばん確実である。午後にレクリエーションを入れると日中の覚醒が保たれ、夜の眠りにつながる。
他の3つは、リズムをかえって崩す。 朝そのまま眠らせておくと昼夜逆転が続く。 夕食を就寝直前にずらすと、1日の時間の目印が失われる。 夜に天井の照明をつけたままでは眠れない。
- 1
朝は無理に起こさない。不正解
朝は起こしてカーテンを開ける。眠らせたままにすると昼夜逆転が固定する。
- 2
午後にレクリエーション活動を計画する。正解
午後に体を動かす活動を入れると、日中に起きている時間が増えて夜に眠りやすくなる。昼夜逆転への基本の対応にあたる。
- 3
夕食の時間を就寝前に変更する。不正解
決まった時刻の食事は生活リズムの目印になる。就寝前にずらすと、消化にも睡眠にも不利になる。
- 4
夜間は病室の天井の電気をつけておく。不正解
明るすぎると眠れない。転倒を防ぐ明かりは足元灯など必要最小限にする。
📚 ここも一緒におさえておこう
高齢者の昼夜逆転は、朝・日中・夜それぞれで何をするかがまとめて問われる。時間帯と関わりを対にして覚えよう。
- 朝=決まった時刻に起こし、カーテンを開けて日光を浴びてもらう
- 日中=散歩やレクリエーションで体を動かし、長い昼寝を避ける
- 夜=照明を落として静かにする。転倒予防の明かりは足元だけにする
参考: 標準的な老年看護学(認知症高齢者の生活リズムの調整)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について