第103回 看護師国家試験 午後 問85 解説
📝 問題
膀胱留置カテーテル挿入中のシャワー浴について適切なのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
1・5
💡 解説
✅ シャワー浴の前に蓄尿バッグを空にし、終了後はカテーテルを固定するテープの位置を変える。
膀胱留置カテーテルを入れたままシャワーを浴びるときの要点は2つ。尿を逆流させないことと、皮膚と尿道を傷めないことである。 蓄尿バッグの尿は移動中に揺れて逆流のもとになり、重みでカテーテルを引っ張る。実施前に空にしておく。 テープを同じ場所に貼り続けると皮膚がかぶれ、同じ向きで固定し続けると尿道の同じ部位が圧迫される。終了後の貼り替えで位置を少しずらす。
他の3つは、感染や苦痛につながる。 シャワー中にカテーテルを閉鎖すると尿が膀胱にたまる。蓄尿バッグを腰より高くすると尿が逆流して膀胱へ戻る。挿入部の消毒はかえって皮膚と粘膜を荒らすので、石けんと微温湯で洗い流す。
- 1
実施前に蓄尿バッグを空にする。正解
尿がたまったままだと移動のときに揺れて逆流し、バッグの重みでカテーテルも引っ張られる。実施前に空にしてから浴室へ向かう。
- 2
シャワー中はカテーテルを閉鎖する。不正解
閉鎖すると尿が膀胱にたまり、苦痛と感染のもとになる。シャワー中も尿は流れたままにしておく。
- 3
蓄尿バッグは腰より高い位置にかける。不正解
逆。蓄尿バッグは膀胱より低い位置に保つ。高くすると尿がカテーテルを逆流して膀胱へ戻り、尿路感染を起こす。
- 4
終了後は挿入部をエタノールで消毒する。不正解
エタノールは皮膚と粘膜を乾燥させて荒らす。挿入部は石けんと微温湯で洗い、押さえ拭きで水気を取る。
- 5
終了後はカテーテルを固定するテープの位置を変える。正解
同じ場所にテープを貼り続けると皮膚がかぶれ、尿道の同じ部位が圧迫される。貼り替えのたびに位置をずらす。
📚 国試でよく狙われるところ
膀胱留置カテーテルは、感染を防ぐ原則がそのまま選択肢になる。「閉じる・下げる・洗う・引っ張らない」と束ねて覚えよう。
- 閉じる=接続部を不用意に外さない。採尿は採尿ポートから行う
- 下げる=蓄尿バッグは膀胱より低く保ち、床には着けない
- 洗う=陰部は毎日石けんと微温湯で洗う。消毒薬は使わない
- 引っ張らない=カテーテルは大腿部または下腹部にゆとりをもたせて固定する
参考: 標準的な基礎看護学(膀胱留置カテーテルの管理と尿路感染の予防)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について