第103回 看護師国家試験 午後 問64 解説

一般母性看護学✔ 監修済み

📝 問題

妊娠中期から末期の便秘について適切なのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 妊娠中期から末期の便秘には、大きくなった子宮が腸を圧迫することが影響している。

妊娠するとプロゲステロン(黄体ホルモン)が増え、腸の平滑筋をゆるめて動きを鈍らせる。 妊娠中期以降はこれに加えて、大きくなった子宮が腸を押しのけて圧迫する。 2つが重なるため、便秘は妊娠が進むほど起こりやすくなる。

他の3つは、時期・ホルモン・便秘の型が入れ替わっている。 便秘が強く出るのは子宮がさらに大きくなる妊娠末期である。 腸の動きを抑えるのはエストロゲンではなくプロゲステロンである。 妊娠中に多いのは腸の動きが弱まる型で、腸が過剰に収縮するけいれん性便秘ではない。

弛緩性便秘とは

腸の動きが弱まって便が長くとどまり、水分が抜けて硬くなるタイプの便秘。妊婦や高齢者、運動量の少ない人に多い。

  • 1

    妊娠中期は妊娠末期と比較して生じやすい。不正解

    逆。子宮がさらに大きくなる妊娠末期のほうが便秘は起こりやすい。

  • 2

    エストロゲンの作用が影響している。不正解

    腸の動きを抑えるのはプロゲステロンの作用。エストロゲンは子宮や乳腺を発育させるほうに働く。

  • 3

    子宮による腸の圧迫が影響している。正解

    大きくなった子宮が腸を押しのけて圧迫し、便の通りが悪くなる。妊娠中期以降に強まる。

  • 4

    けいれん性の便秘を生じやすい。不正解

    妊娠中に多いのは腸の動きが弱まる弛緩性便秘。けいれん性便秘は腸が過剰に収縮して起こる別の型。

📚 混同しやすいので注意

便秘は型を入れ替えて問われる。腸が「動かない」のか「締まりすぎる」のかで見分けよう。

  • 弛緩性便秘=腸の動きが弱く、便が大腸に長くとどまって硬くなる。妊婦・高齢者・運動不足の人に多い
  • けいれん性便秘=ストレスなどで腸が過剰に収縮し、便が細切れになる。腹痛や下痢と交互に起こることがある
  • 妊婦の便秘は鉄剤でも強まる。水分と食物繊維をとり、無理のない範囲で体を動かすようすすめる

参考: 母性看護学テキスト(妊娠期の生理とマイナートラブル)

出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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