第103回 看護師国家試験 午前 問55 解説
📝 問題
高齢者のエイジズムについて正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ エイジズムは、高齢であることを理由に不当な扱いをすることである。
エイジズムは、年齢を理由にした偏見や差別をまとめて指す言葉である。「高齢者に新しいことは覚えられない」「この年なら治療しても仕方がない」といった決めつけがこれにあたる。 本人の力や希望を見ずに年齢だけで判断してしまうため、医療の場では受けられる治療やケアの選択肢を狭めることになる。
他の選択肢は、エイジズムと反対の内容か、別の言葉の説明になっている。
- 1
高齢者の価値を認めるものである。不正解
逆。エイジズムは高齢者の価値を低く見る態度をいう。価値を認めるのは、エイジズムを乗り越える側の考え方。
- 2
高齢者の権利を擁護するものである。不正解
権利を擁護するのはアドボカシーの考え方。エイジズムは権利をおびやかす側にある。
- 3
高齢者を生活環境の違いで区別するものである。不正解
生活環境の違いによる区別ではない。エイジズムが分けている物差しは年齢そのもの。
- 4
高齢者という理由で不当な扱いをするものである。正解
年齢だけを理由に、治療やケア、社会参加の機会を狭めてしまうこと。相手の力や希望を見ないまま決めつける点が問題になる。
📚 混同しやすいので注意
高齢者の権利に関わるカタカナ語は、意味を入れ替えて問われる。言葉と中身を対にして覚えよう。
- エイジズム=年齢を理由にした偏見や差別。権利をおびやかす側にある
- アドボカシー=本人に代わって権利を主張し、守ること
- エンパワメント=本人がもともと持っている力を引き出し、自分で決められるようにすること
参考: 系統看護学講座 老年看護学
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について