第103回 看護師国家試験 午前 問40 解説

📝 問題

立位の腹部エックス線写真(別冊No.2)を別に示す。この状態で出現している所見はどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ この写真では腸管が著しく広がっており、腹部膨満が出現している。

写真では腸管が大きく広がり、中にたまったガスが黒く写っている。 立位で撮ると腸管の中の空気と液体が上下に分かれ、その境目が水平な線として並ぶ。これを鏡面像(ニボー)といい、腸の内容が先へ進まなくなった腸閉塞を示す所見である。

腸管がこれだけ広がると、腹部は外から見ても張って見える。 写真から読み取れる所見は腹部膨満である。

他の3つは、腹部の表面を見たり触れたりして分かる所見で、エックス線写真には写らない。 体液波動は、腹水がたまった腹部をたたくと反対側へ波が伝わる所見である。 皮膚線条は、皮膚が急に引き伸ばされてできる線状の跡をいう。 皮下静脈の怒張は、門脈の血流が滞って腹壁の静脈が浮き出た状態をさす。

鏡面像(ニボー)とは

立位のエックス線写真で、腸管内の空気と液体の境目が水平な線として並んで見えるもの。腸閉塞のしるしになる。

  • 1

    体液波動不正解

    腹水がたまった腹部で、片側をたたくと反対側の手に波が伝わる触診の所見である。

  • 2

    皮膚線条不正解

    肥満や妊娠、副腎皮質ステロイドの影響で皮膚が急に引き伸ばされ、線状の跡として残ったものをいう。

  • 3

    腹部膨満正解

    写真の腸管は著しく広がり、ガスと液体がたまっている。この状態では腹部が外から見ても張った状態になる。

  • 4

    皮下静脈の怒張不正解

    肝硬変などで門脈の血流が滞ったとき、腹壁の皮下静脈が迂回路になって浮き出た状態をいう。

📚 国試でよく狙われるところ

腹部エックス線写真は、立位で何が見えるかを問われる。空気がどこにたまっているかで疾患を見分けよう。

  • 立位で横隔膜の下に三日月形の空気が見えたら、消化管に穴があいた消化管穿孔を疑う
  • 腸閉塞では嘔吐・腹痛に加えて排便と排ガスの停止がそろう。腸管の内容を抜くためにイレウス管を入れることがある
  • 血流まで止まる絞扼性腸閉塞は、持続する強い痛みとショックを伴い、緊急手術になる

参考: 系統看護学講座 成人看護学 消化器/系統看護学講座 臨床検査

出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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