第103回 看護師国家試験 午前 問27 解説
📝 問題
骨格筋の収縮について正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 骨格筋はアクチンがミオシンの上を滑走して収縮する。
筋が縮むのは、細いフィラメント(アクチン)が太いフィラメント(ミオシン)の上を滑り込み、重なる部分が増えるためである。滑り説という。 フィラメント自体は短くならない。
きっかけは運動神経から届く電気の信号で、筋の中にたくわえられていたカルシウムイオンが放たれると、アクチンとミオシンが結合できるようになる。 この結合と解離をくり返すためにアデノシン三リン酸(ATP)のエネルギーを使う。
ATP〈エーティーピー〉とは
体の中でエネルギーをたくわえて渡す物質。分解されるときに出るエネルギーで筋が縮む。
- 1
筋収縮のエネルギー源はADPである。不正解
筋収縮のエネルギー源はアデノシン三リン酸(ATP)である。ADPはATPがエネルギーを放したあとに残る物質にあたる。
- 2
収縮力は関節が伸展した状態で最大となる。不正解
収縮する力が最も大きいのは、筋がほどよい長さに保たれたとき。伸びきるとアクチンとミオシンの重なりが減り、力は落ちる。
- 3
骨格筋は副交感神経の指令を受けて収縮する。不正解
骨格筋を動かすのは運動神経である。副交感神経が調節するのは心筋・平滑筋や腺のはたらきになる。
- 4
アクチンがミオシン上を滑走して筋収縮が起こる。正解
細いアクチンが太いミオシンの上を滑り込み、重なりが増えることで筋が縮む。
📚 混同しやすいので注意
筋は3種類の性質を入れ替えて問われる。「横紋があるか」と「自分の意思で動かせるか」の2つで見分けよう。
| 種類 | 横紋 | 支配する神経 | 主な場所 |
|---|---|---|---|
| 骨格筋 | あり | 運動神経(意思で動かせる) | 手足・体幹 |
| 心筋 | あり | 自律神経(意思では動かせない) | 心臓 |
| 平滑筋 | なし | 自律神経(意思では動かせない) | 消化管・血管・子宮 |
参考: 系統看護学講座 人体の構造と機能 解剖生理学
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について