第115回 看護師国家試験 午後 問9 解説
📝 問題
結晶性知能はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 蓄積した経験・知識を使う「近道を考える」が結晶性知能。
Cattellは知能を2つに分けた。 ・流動性知能は新しい場面に適応するための能力で、記銘力・計算の速さ・推論・情報処理速度など 20歳代でピークを迎えたのち低下していく。 ・結晶性知能は、経験や教育を通じて蓄積された知識・語彙・判断力・洞察 60歳ころまで上昇し高齢になっても比較的よく保たれる。
- 1
外国語の単語を暗記する。不正解
新しい情報を覚え込む記銘の課題で流動性知能。加齢の影響を受けやすい領域である。
- 2
制限時間内に暗算をする。不正解
処理速度と作業記憶を要する課題で流動性知能。「制限時間内に」という条件がヒントになる。
- 3
新しいパソコンの使い方を覚える。不正解
未経験の対象への適応であり流動性知能。高齢者が苦手としやすい。
- 4
よく利用する病院から自宅への近道を考える。正解
正しい。何度も通って蓄えた経験・知識を使って判断しており、結晶性知能の典型である。
📚 関連知識
- 加齢による記憶の変化は短期記憶・エピソード記憶が低下しやすく、手続き記憶や意味記憶は保たれやすい
- 高齢者への説明は、新規学習を求めるより本人がすでにもつ経験に結びつけると定着しやすい
| 流動性知能 | 結晶性知能 | |
|---|---|---|
| 内容 | 記銘・計算・推論・処理速度 | 語彙・知識・判断力・洞察 |
| ピーク | 20歳代 | 60歳ころ |
| 加齢の影響 | 低下しやすい | 比較的保たれる |
| 例 | 暗記、暗算、新しい機器の習得 | 会話、常識的な判断、経験に基づく段取り |
参考: 系統看護学講座 老年看護学
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について