第115回 看護師国家試験 午後 問8 解説
📝 問題
壮年期の身体的変化はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 壮年期には基礎代謝が低下する。
壮年期(おおむね30〜60歳代)は社会的な役割が充実する一方、身体機能は緩やかな下降に入る。 基礎代謝量は思春期をピークに以後低下し、その主因は加齢に伴う除脂肪体重(筋肉量)の減少である。 食習慣や活動量が若いころのままだと消費が追いつかず内臓脂肪の蓄積を招き、メタボリックシンドロームや2型糖尿病の原因となる。
そのほか、肺の弾性収縮力が落ちて息を吐ききれなくなるため残気量は増加(肺活量は低下)、腱・靱帯や筋の伸張性が落ちて柔軟性は低下、水晶体の弾性低下と毛様体筋の機能低下により調節力が落ちて老視(老眼)が現れる。
- 1
残気量の減少不正解
逆である。肺の弾性収縮力が低下して息を吐ききれなくなるため、残気量は増加し肺活量は低下する。
- 2
柔軟性の向上不正解
腱・靱帯・筋の伸張性も関節可動域も加齢とともに低下する。
- 3
基礎代謝の低下正解
正しい。筋肉量の減少に伴って低下し、同じ食事量でも体重が増えやすくなる。
- 4
視機能の調節力の向上不正解
水晶体が硬くなり調節力は低下する。40歳代から近くが見にくくなる老視が始まる。
📚 関連知識
- メタボリックシンドロームの必須項目は腹囲 男性85cm以上・女性90cm以上で、加えて脂質・血圧・血糖のうち2項目以上
- 特定健康診査・特定保健指導の対象は40〜74歳
| 項目 | 変化の方向 |
|---|---|
| 基礎代謝量 | 低下 |
| 除脂肪体重(筋肉量) | 減少 |
| 体脂肪率・内臓脂肪 | 増加 |
| 肺活量 | 低下 |
| 残気量 | 増加 |
| 水晶体の調節力 | 低下(老視) |
| 最大心拍数 | 低下 |
| 骨密度 | 低下(女性は閉経後に急速) |
参考: 系統看護学講座 成人看護学総論/厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム」
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について