第115回 看護師国家試験 午後 問61 解説
📝 問題
学校感染症の出席停止基準で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 水痘の出席停止はすべての発疹が痂皮化するまでである。
学校感染症の出席停止期間は学校保健安全法施行規則が定めており、水痘はすべての発疹が痂皮化するまでである。 痂皮(かさぶた)になった水疱にはもう感染力がないためで、「解熱するまで」でも「発疹が消えるまで」でもない点が問われる。
他の選択肢は、期間の数え方が誤っている。麻しんは解熱した後から、流行性耳下腺炎は腫脹が出た後から日数を数える。伝染性紅斑は施行規則に個別の出席停止期間が定められていない。
なお第二種の疾患は、医師が感染のおそれがないと認めたときは、この期間より早く登校してよい。
- 1
麻しんは解熱するまで。不正解
麻しんの出席停止期間は「解熱した後3日を経過するまで」である。解熱直後はまだ感染力が残るため、熱が下がっただけでは登校できない。
- 2
伝染性紅斑は紅斑が消失するまで。不正解
伝染性紅斑(りんご病)は、施行規則で個別の出席停止期間が定められている疾患ではない。両頬の紅斑が現れる時期には既にウイルス血症が終わっており感染力はほぼ消失しているため、紅斑が残っていても全身状態がよければ出席できる。
- 3
水痘は発疹がすべて痂皮化するまで。正解
水痘はすべての発疹が痂皮化するまでが出席停止期間である。痂皮化した病変には感染力がないため、これが登校再開の目安になる。紅斑・水疱・膿疱・痂皮が混在する時期は感染力があると考える。
- 4
流行性耳下腺炎は腫脹消失後7日を経過するまで。不正解
流行性耳下腺炎は「耳下腺・顎下腺または舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで」である。腫脹消失後7日という基準はない。
📚 国試でよく狙われるところ
学校感染症は、第一種・第二種・第三種の区分と、第二種の期間が入れ替えて問われる。 第一種=感染症法の一類・二類相当で治癒するまで、第二種=飛沫感染で学校に広がりやすく疾患ごとに期間が決まっている、第三種=感染のおそれがなくなるまで、と束ねて覚えよう。 出席停止を指示するのは学校長、学級閉鎖などの臨時休業を決めるのは学校の設置者である。
| 疾患 | 出席停止の期間 |
|---|---|
| インフルエンザ | 発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで |
| 新型コロナウイルス感染症 | 発症した後5日を経過し、かつ症状が軽快した後1日を経過するまで |
| 百日咳 | 特有の咳が消失するまで、または5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで |
| 麻しん | 解熱した後3日を経過するまで |
| 流行性耳下腺炎 | 腫脹が発現した後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで |
| 風しん | 発疹が消失するまで |
| 水痘 | すべての発疹が痂皮化するまで |
| 咽頭結膜熱 | 主要症状が消退した後2日を経過するまで |
| 結核・髄膜炎菌性髄膜炎 | 病状により感染のおそれがないと認めるまで |
参考: 学校保健安全法施行規則第18条・第19条/文部科学省「学校において予防すべき感染症の解説」
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について