第115回 看護師国家試験 午後 問23 解説
📝 問題
舌根の沈下を防止する体位はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 舌根沈下を防ぐには側臥位(回復体位)。
意識障害があると下顎と舌を支える筋の緊張が失われ、仰臥位では重力で舌根が咽頭後壁に落ち込んで気道を塞ぐ(舌根沈下)。 側臥位(回復体位)にすると舌が横に落ちて気道が保たれ、同時に嘔吐物や分泌物が口腔外へ流れるため誤嚥も防げる。
仰臥位のままにせざるを得ないときは、頭部後屈顎先挙上法で気道を確保する。 膝胸位や骨盤高位は、気道確保のための体位ではない。
- 1
仰臥位不正解
意識障害時に最も舌根沈下を起こしやすい体位。嘔吐した場合は誤嚥の危険も高い。
- 2
膝胸位不正解
胸と膝を床につける体位で、直腸・肛門の診察や骨盤位の矯正に用いる。気道確保とは関係がない。
- 3
側臥位正解
正しい。舌根沈下と誤嚥をともに防げるため、意識障害者の回復体位として用いられる。
- 4
骨盤高位不正解
下肢を挙上して静脈還流を増やす体位(ショック体位)。骨盤内手術の体位にも使うが、気道確保の目的では用いない。
📚 国試でよく狙われるところ
体位は、名前と目的を入れ替えて問われる。 表で対にして覚え、気道確保の手技は年齢による違いまで押さえよう。
- 気道確保の基本は頭部後屈顎先挙上法。頸椎損傷が疑われる場合は下顎挙上法を用いる
- 乳児では頸部を過度に後屈させるとかえって気道が閉塞するため、後屈は軽度にとどめる
| 体位 | 主な目的 |
|---|---|
| 側臥位(回復体位) | 意識障害時の気道確保・誤嚥予防 |
| ファウラー位(半坐位) | 呼吸を楽にする、食事や経管栄養時の逆流予防 |
| 仰臥位 | 安静、多くの処置の基本体位 |
| 砕石位 | 内診・分娩・泌尿器や肛門の手術 |
| 膝胸位 | 直腸・肛門の診察、骨盤位の矯正 |
| 骨盤高位(トレンデレンブルグ位) | 下肢からの静脈還流の増加、骨盤内手術 |
| シムス位 | 浣腸・直腸内与薬(左側臥位で腸の走行に沿う) |
参考: JRC蘇生ガイドライン/系統看護学講座 基礎看護学 基礎看護技術
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について