第115回 看護師国家試験 午前 問83 解説
📝 問題
エネルギー代謝を示す反応はどれか。2つ選べ。
✅ 正解
1・4
💡 解説
✅ エネルギー代謝は異化と同化からなる。
代謝は2つの方向からなる。 ・異化=大きな分子を分解してエネルギー(ATP)を取り出す(グリコーゲンの分解、クエン酸回路) ・同化=そのエネルギーを使って体の成分を組み立てる(タンパク質やグリコーゲンの合成)
この2つが対になってエネルギー代謝が成り立つ。
- 1
異化正解
正しい。異化は複雑な物質を分解してATPを取り出す反応で、エネルギー代謝の一方の柱である。
- 2
角化不正解
角化は表皮の細胞がケラチンを蓄えて角質になる分化の過程で、エネルギー代謝ではない。
- 3
石灰化不正解
石灰化はカルシウム塩の沈着で、動脈硬化巣や壊死組織などにみられる病的な変化である。
- 4
同化正解
正しい。同化はエネルギーを使って単純な物質から生体成分を合成する反応で、異化と対をなす。
- 5
瘢痕化不正解
瘢痕化は損傷部が線維性の組織に置き換わる修復の過程で、エネルギー代謝とは関係がない。
📚 ここも一緒におさえておこう
代謝は、栄養素がもつエネルギー量と、体が使うエネルギー量の両方が問われる。 三大栄養素のエネルギー量は、糖質4kcal/g・脂質9kcal/g・タンパク質4kcal/g。 「4・9・4」と並べて覚える。
- 基礎代謝量は、覚醒・安静・空腹・快適温度のもとで、生命維持に必要な最小のエネルギー量。
- 基礎代謝量は除脂肪体重(筋肉量)に比例し、加齢とともに低下する。
- 発熱時は体温1℃の上昇ごとに約13%基礎代謝が増えるとされる。
- 手術・外傷・熱傷などの侵襲のあとは異化が亢進し、タンパク質の分解が進む。
- 甲状腺機能亢進症では代謝が高まり、低下症では代謝が下がる。
参考: 系統看護学講座 解剖生理学・生化学(代謝)
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について