第115回 看護師国家試験 午前 問67 解説
📝 問題
仕事上のストレスに対して、ラザルスが提唱した情動焦点型のストレスコーピングはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 好きな漫画を読むのは、生じた感情のほうを調整する情動焦点型のコーピングである。
ラザルスは、ストレスへの対処(コーピング)を2つに分けた。 ・問題焦点型=ストレスのもとになっている問題そのものに働きかける ・情動焦点型=状況は変えられなくても、生じた感情のほうを調整する
好きな漫画を読むのは、気晴らしによって不快な感情をやわらげる行動なので情動焦点型にあたる。
どちらが優れているという話ではない。変えられる状況では問題焦点型が、変えられない状況(死別・重い病気など)では情動焦点型が役に立つ。状況に応じて使い分けられることが適応的とされる。
- 1
好きな漫画を読む。正解
正しい。気晴らしで不快な感情をやわらげる対処であり、情動焦点型の典型例である。
- 2
仕事に役立つ本で学習する。不正解
仕事の遂行能力を高めて課題を解決しようとする行動で、問題焦点型にあたる。
- 3
休日も出勤して仕事を終わらせる。不正解
出勤して仕事を終わらせるのは、ストレス源そのものを取り除く行動であり問題焦点型である。
- 4
同僚とプレゼンテーションの練習をする。不正解
練習によって課題への準備を整える行動であり、問題焦点型にあたる。
📚 これとセットで理解しよう
ラザルスとフォルクマンは、ストレスは出来事そのものではなく「その人がどう受け取るか(認知的評価)」で決まると考えた。 同じ出来事でも、人によってストレスの大きさが違う。
- 一次評価=その出来事は自分にとって無関係か、無害・肯定的か、それとも脅威・害・挑戦か。
- 二次評価=自分はそれに対処できるか、どんな手段があるか。
- 対処資源には健康・信念・問題解決能力・社会的支援・経済力などが含まれる。
参考: Lazarus RS, Folkman S: Stress, Appraisal, and Coping/系統看護学講座 精神看護学
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について