第115回 看護師国家試験 午前 問45 解説
📝 問題
Aさん(80歳、男性)は人工肛門造設術を受けて自宅に退院した。ストーマ管理のため、訪問看護を週に1回利用している。Aさんは電車で隣県に住んでいる孫に会いに行きたいと希望している。 Aさんの外出に向けた目標で最も適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 外出という目標には、外出先で装具が剝がれたときに自分で対処できることが最も直結する。
「電車で隣県の孫に会いに行く」という具体的な希望に直結するのは、外出先で起きたトラブルに自分で対処できることである。
ストーマ装具は、発汗・腹壁のしわ・便の性状・活動量によって剝がれや漏れが起こりうる。 外出先で装具が剝がれても交換や応急処置ができることが、外出という目標の実現には欠かせない。
- 1
食物繊維を避けた食事が摂れる。不正解
人工肛門造設後に食物繊維を一律に避ける必要はない。極端な制限はかえって便秘や栄養不足を招く。
- 2
装具が剝がれた場合に対処できる。正解
正しい。外出先での剝がれ・漏れに自分で対処できることが、安心して遠出できることに直結する。
- 3
起こりやすい皮膚障害が理解できる。不正解
皮膚障害の理解は日常のストーマ管理として大切だが、「理解できる」という知識の目標であり、外出という行動目標には直結しない。
- 4
装具交換に必要な物品の購入先がわかる。不正解
物品の購入先を知ることは継続的な療養に必要だが、外出中のトラブル対処にはつながらない。
📚 ここも一緒におさえておこう
外出の目標は、持ち物・行き先の下調べ・使える制度まで具体的にすると達成しやすい。
- 外出時の携行品=交換用装具一式、粘着剝離剤、洗浄用品(不織布・水)、ビニール袋、着替え、はさみ。
- 排泄物は袋に1/3〜1/2たまった時点で処理し、重みで装具が剝がれるのを防ぐ。
- オストメイト対応トイレ(多機能トイレ)の場所を出発前に調べておくと安心して外出できる。
- 身体障害者手帳(直腸・膀胱機能障害)を取得すると、ストーマ装具が日常生活用具の給付対象になる。
参考: 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会「ストーマリハビリテーション学用語集」
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について