第114回 看護師国家試験 午後 問71 解説

一般看護の統合と実践✔ 監修済み

📝 問題

病院の看護部の組織図を示す。 ①の役割について正しいのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ ①は指揮命令系統から外れたスタッフ部門で、専門知識をもとに助言を行う。

組織図で、上から下へ縦につながる系列をライン、縦線から横に外れて描かれる部署をスタッフという。

ラインは業務を直接行い、上の人が下の人に指示を出す指揮命令系統そのものである。これに対しスタッフは、専門的な知識や技術でラインを支えて助言や提言を行うが、命令する権限はもたない。看護部では専門看護師・認定看護師、医療安全管理者、感染管理担当、教育担当などがこれにあたる。

①は縦線から横に張り出した位置に描かれている。これがスタッフ部門を表す。

  • 1

    他部門に命令をする。不正解

    命令を出す権限をもつのはラインである。スタッフが命令を出せてしまうと、部下が複数の上司から指示を受けることになり現場が混乱する。

  • 2

    組織の意思決定を行う。不正解

    組織としての意思決定を行うのは、組織図の一番上に位置するトップ(この図では看護部長にあたる箱)である。スタッフは判断のもとになる情報と専門的な見解を提供する立場である。

  • 3

    各機能を調整する責任をもつ。不正解

    部署間や各機能の調整に責任をもつのは、縦の系列にいるライン管理者である。スタッフも調整に加わるが、それは助言としてであって責任と権限を伴わない。

  • 4

    専門的な知識をもとに他部門に助言を行う。正解

    縦線から横に外れて描かれる①はスタッフ部門で、専門的な知識をもとに助言や支援を行う。命令する権限はもたない。

📚 国試でよく狙われるところ

組織の型と、管理の基本原則はセットで問われる。

  • 命令統一性の原則=1人の部下が指示を受ける上司は1人であるべき
  • 統制範囲(スパン・オブ・コントロール)=1人の管理者が直接管理できる部下の数には限りがある
組織形態の型
型特徴留意点
ライン組織命令が上から下へ一直線に流れる命令系統が明確。専門性の活用に限界
ラインアンドスタッフ組織ラインに専門的スタッフ部門を付置する専門性を活かせる。権限関係が曖昧になりやすい
ファンクショナル組織職能別の専門管理者が担当領域を指揮する専門性は高いが命令が複数になりやすい
マトリックス組織部署と機能(プロジェクト)の2軸で編成する柔軟だが指示が二重になり調整の負担が大きい

出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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