第114回 看護師国家試験 午後 問63 解説
📝 問題
事業主は雇用している女性労働者が妊婦健康診査を受けるために必要な時間を確保できるようにしなければならないと規定している法律はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 妊婦健康診査を受ける時間の確保を定めているのは男女雇用機会均等法である。
働く妊産婦を守る決まりは、複数の法律に分かれている。どの法律が何を定めているかを整理して覚えたい。
保健指導や健康診査を受ける時間を確保するよう事業主に義務づけているのは男女雇用機会均等法である。同じ法律で、医師などから受けた指導を守れるように勤務時間の変更や勤務の軽減を行うことも義務づけられており、その指導内容を職場に伝えるために母性健康管理指導事項連絡カードが使われる。
- 1
母体保護法不正解
母体保護法は、不妊手術・人工妊娠中絶の要件と受胎調節の実地指導について定めた法律である。労働条件についての規定はない。
- 2
労働基準法不正解
労働基準法が定めるのは、産前6週間・産後8週間の休業、軽易業務への転換、危険有害業務の制限、育児時間などである。健康診査を受ける時間の確保は含まれない。
- 3
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律〈男女雇用機会均等法〉正解
事業主は、女性労働者が保健指導または健康診査を受けるために必要な時間を確保しなければならないと、男女雇用機会均等法が定めている。
- 4
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉不正解
育児・介護休業法は、育児休業・介護休業・子の看護等休暇・短時間勤務などを定めた法律で、妊婦健康診査の受診時間は対象としていない。
📚 混同しやすいので注意
働く女性を守る規定は法律ごとに守備範囲が分かれている。「どの法律か」がそのまま問われるので、表で対応づけて覚える。
| 規定の内容 | 根拠となる法律 |
|---|---|
| 保健指導・健康診査を受ける時間の確保 | 男女雇用機会均等法 |
| 指導事項を守るための勤務時間の変更・軽減等 | 男女雇用機会均等法 |
| 産前6週間・産後8週間の休業 | 労働基準法 |
| 軽易業務への転換・危険有害業務の就業制限 | 労働基準法 |
| 育児時間(1日2回各30分) | 労働基準法 |
| 育児休業・介護休業・子の看護等休暇 | 育児・介護休業法 |
| 妊婦健康診査の実施(市町村の責務)・母子健康手帳 | 母子保健法 |
| 不妊手術・人工妊娠中絶 | 母体保護法 |
参考: 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第12条・第13条/労働基準法 第64条の3・第65条・第66条・第67条
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について