第114回 看護師国家試験 午後 問14 解説
📝 問題
慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉(chronic obstructive pulmonary disease)の危険因子はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 慢性閉塞性肺疾患の最大の危険因子は喫煙(たばこ煙)。
慢性閉塞性肺疾患(シーオーピーディー)は、有害な物質を長く吸い込むことで気道と肺胞に慢性の炎症と破壊が起こり、元に戻らない気流閉塞をきたす病気である。最大の、しかも防げる危険因子が喫煙で、患者の約9割が喫煙者であることから「たばこ病」ともよばれる。
受動喫煙、大気汚染、仕事で吸い込む粉じんや化学物質も関わる。診断は気管支拡張薬を吸ったあとの呼吸機能検査で1秒率70%未満を確認する。
- 1
花粉不正解
アレルギー性鼻炎や結膜炎、喘息の誘因ではあるが、肺胞が壊れて元に戻らない気流閉塞を起こすものではない。
- 2
薬物不正解
一部の薬は薬剤性肺炎や間質性肺疾患を起こすが、気道と肺胞を壊してこの病気を生じさせる因子ではない。
- 3
たばこ煙正解
正しい。最大の危険因子であり、進行を遅らせる唯一の方法が禁煙である。
- 4
アルコール不正解
肝障害・膵炎・食道がんなどの危険因子。誤嚥性肺炎のリスクにはなるが、気道を直接傷めるものではない。
📚 ここも一緒におさえておこう
禁煙指導は看護の中心。喫煙量をあらわす指標もあわせて覚えよう。
- 症状は労作時の息苦しさと慢性の咳・痰。所見に口すぼめ呼吸、樽状胸郭、体重減少
- 治療の柱は禁煙、気管支拡張薬、呼吸リハビリテーション、ワクチン接種
- ブリンクマン指数=1日の本数×喫煙年数。400以上で肺がんのリスクが上がる
| 病期 | %1秒量 |
|---|---|
| I期(軽度) | 80%以上 |
| II期(中等度) | 50%以上80%未満 |
| III期(高度) | 30%以上50%未満 |
| IV期(極めて高度) | 30%未満 |
参考: COPD診断と治療のためのガイドライン(日本呼吸器学会)
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について