第114回 看護師国家試験 午前 問12 解説
📝 問題
成人の食道の構造で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 食道には3か所の生理的狭窄部位がある。
食道は咽頭と胃をつなぐ長さ約25cmの管で、途中に3か所の生理的狭窄部位がある。 前歯(切歯)からの距離とあわせて覚えるとよい。 ・上狭窄部(食道入口部):切歯から約15cm ・中狭窄部(気管分岐部・大動脈弓など):切歯から約25cm ・下狭窄部(横隔膜食道裂孔):切歯から約40cm
この3か所は飲み込んだ異物が引っかかりやすく、食道癌ができやすい場所でもある。胃管を入れるときに抵抗を感じるのもここ。
- 1
胃の幽門につながる。不正解
食道がつながるのは胃の入口の噴門。幽門は胃の出口で、十二指腸へ続く。
- 2
上1/3が平滑筋である。不正解
逆。上1/3が横紋筋、下1/3が平滑筋、中1/3は両方が混じる。上が横紋筋だから、飲み込みを自分の意思で始められる。
- 3
生理的狭窄部位がある。正解
正しい。食道入口部・気管分岐部・横隔膜貫通部の3か所が狭くなっている。
- 4
長さは約45cmである。不正解
食道の長さは約25cm。45cmは前歯から胃までの距離で、胃管を入れる目安の値と混同したもの。
📚 ここも一緒におさえておこう
食道には周りを包む漿膜がないため、癌が周囲へ広がりやすい。
- 食道癌の危険因子は喫煙と飲酒。
- 下部食道括約筋のしまりが悪くなり腹圧が上がると胃食道逆流症になる。食後すぐ横にならない、上半身を上げて眠るよう指導する。
参考: 日本食道学会「食道癌診療ガイドライン」
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について