第113回 看護師国家試験 午後 問49 解説
📝 問題
老人性難聴の特徴はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 老人性難聴は通常、両側性・左右対称性に生じる。
老人性難聴(加齢性難聴)は、加齢に伴い内耳の蝸牛(有毛細胞)などが変性して生じる感音性難聴で、通常は両側性・左右対称性に進行する。
障害されるのはまず高音域で、会話では子音の聞き取りが困難になる。 障害部位は内耳であり、外耳・中耳の障害による伝音性難聴や、両者が混ざった混合性難聴とは異なる。
感音性難聴とは
内耳から聴神経・脳にかけての障害で起こる難聴。外耳・中耳の障害で起こる伝音性難聴と対になる。
蝸牛とは
内耳にある、かたつむりの殻のような形をした器官。音の振動を神経の信号に変えて脳へ送る。
- 1
両側性に生じる。正解
老人性難聴は加齢により両側性・左右対称性に進行するのが特徴である。
- 2
混合性難聴である。不正解
感音性難聴であり、伝音性と感音性が混在する混合性難聴ではない。
- 3
低音域が障害される。不正解
障害されるのは低音域ではなく高音域からで、子音の聞き取りが困難になる。
- 4
外耳の障害によって起こる。不正解
障害部位は内耳(感音系)であり、外耳の障害ではない。
📚 混同しやすいので注意
難聴は、障害された部位によって聞こえ方も対応も変わる。伝音性と感音性を対にして覚えよう。
- アミノグリコシド系抗菌薬・シスプラチン・ループ利尿薬などは薬剤性難聴を起こしうる
- 高齢者との会話は低めの声でゆっくり、正面から口元が見えるようにし、静かな環境で行う
| 項目 | 伝音性難聴 | 感音性難聴 |
|---|---|---|
| 障害部位 | 外耳・中耳 | 内耳・蝸牛神経・中枢 |
| 主な原因 | 耳垢塞栓、中耳炎、鼓膜穿孔、耳硬化症 | 加齢、騒音、突発性難聴、メニエール病、聴神経腫瘍、薬剤性 |
| 聞こえ方 | 音が小さく聞こえる。補聴器が有効 | 音がひずみ言葉が聞き取りにくい。補聴器で音は大きくできるが、聞き分けは改善しにくい |
| Weber(ウェーバー)試験 | 左右差があると患側に偏位 | 左右差があると健側に偏位 |
参考: 加齢性難聴(老人性難聴)の特徴
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について