第113回 看護師国家試験 午後 問26 解説
📝 問題
交感神経の興奮によって起こる眼の反応はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 交感神経の興奮によって起こる眼の反応は散瞳である。
瞳孔の大きさは自律神経で調節される。交感神経が興奮すると瞳孔散大筋が収縮して散瞳(瞳孔が開く)が起こる。緊張したときや驚いたときに瞳孔が大きくなるのは、この働きによる。
流涙(涙液分泌)や、瞳孔括約筋の収縮で起こる対光反射の縮瞳は副交感神経の働きで、明順応は網膜の順応現象である。いずれも交感神経の興奮で起こる反応ではない。
明順応とは
暗いところから明るいところへ出たときに、まぶしさが収まって見えるようになること。逆は暗順応という。
対光反射とは
目に光を当てると瞳孔が小さくなる反応。意識障害のある患者では、左右差とあわせて必ず確認する。
- 1
散瞳正解
交感神経の興奮で瞳孔散大筋が収縮し、散瞳が起こる。
- 2
流涙不正解
流涙(涙液分泌)は副交感神経の働きによる。
- 3
明順応不正解
明順応は網膜の順応現象で、交感神経興奮による眼反応ではない。
- 4
対光反射不正解
対光反射による縮瞳は副交感神経を介する反応である。
📚 ここも一緒におさえておこう
瞳孔は、大きさ・左右差・対光反射の3つをみる。数値と神経の名前がそのまま問われる。
- 正常な瞳孔径は2.5〜4mmで、左右差0.5mm以上を瞳孔不同という
- 対光反射の求心路は視神経(Ⅱ)、遠心路は動眼神経(Ⅲ)である
- 瞳孔散大と対光反射の消失は脳ヘルニアなど重篤な脳障害のサイン
| 器官 | 交感神経 | 副交感神経 |
|---|---|---|
| 瞳孔 | 散大(散瞳) | 縮小(縮瞳) |
| 心臓 | 心拍数増加・収縮力増大 | 心拍数減少 |
| 気管支 | 拡張 | 収縮 |
| 消化管 | 運動・分泌の抑制 | 運動・分泌の亢進 |
| 唾液腺 | 少量で粘稠な唾液 | 多量で漿液性の唾液 |
| 膀胱 | 排尿筋弛緩・括約筋収縮(蓄尿) | 排尿筋収縮(排尿) |
| 汗腺 | 発汗促進 | 支配なし |
参考: 標準的な生理学(自律神経と瞳孔)
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について