第113回 看護師国家試験 午前 問84 解説

📝 問題

敗血症性ショックについて正しいのはどれか。2つ選べ。

✅ 正解

3・4

💡 解説

✅ 敗血症性ショックはエンドトキシンが引き金となり、最重症の臨床像は多臓器不全である。

敗血症性ショックはグラム陰性菌のエンドトキシン(内毒素)などが引き金となり、全身の炎症反応と血管拡張・血管透過性亢進で循環不全に陥る病態である。 進行すると複数臓器の機能が破綻する多臓器不全となり、これが最重症の臨床像である。

血圧は低下し、組織の低灌流により嫌気性代謝が進んで血中乳酸濃度は上昇する(重症度の指標)。 敗血症性ショックは初期に末梢血管拡張で四肢が温かいウォームショックを呈し、進行するとコールドショックへ移行する。病態の時間経過を押さえたい。

  • 1

    血圧は上昇する。不正解

    ショックであり血圧は低下する。上昇ではない。

  • 2

    血中の乳酸濃度は低下する。不正解

    組織の低灌流で乳酸は蓄積し、血中乳酸濃度は上昇する。

  • 3

    エンドトキシンが原因である。正解

    グラム陰性菌のエンドトキシンが引き金となりうる代表的な敗血症性ショックである。

  • 4

    最重症の臨床像は多臓器不全である。正解

    進行すると多臓器不全に至り、これが最重症の臨床像である。

  • 5

    コールドショックからウォームショックに移行する。不正解

    初期のウォームショックから進行してコールドショックへ移行し、記載は順序が逆である。

📚 国試でよく狙われるところ

敗血症は、どこからが敗血症でどこからがショックかが数値で決められている。最初にすることも時間で区切られており、ショックの型ごとの違いもあわせて問われる。

  • 敗血症は感染に対する制御不能な宿主反応による生命を脅かす臓器障害と定義され、臓器障害スコアの2点以上の上昇で判定する。
  • ベッドサイドのスクリーニングは呼吸数22回/分以上・収縮期血圧100mmHg以下・意識変容のうち2項目以上。
  • 敗血症性ショックは十分な輸液でも平均血圧65mmHg以上の維持に昇圧薬を要し、血中乳酸値が2mmol/Lを超える状態をいう。
  • 初期対応は血液培養を採取してから1時間以内の広域抗菌薬投与と細胞外液の急速輸液で、時間との勝負になる。
ショックの分類
分類代表的な原因皮膚の所見
循環血液量減少性出血、脱水、広範囲熱傷冷たく蒼白、湿潤
心原性心筋梗塞、重症不整脈、心タンポナーデ冷たく湿潤、頸静脈怒張
血液分布異常性敗血症性、アナフィラキシー、神経原性敗血症の初期は温かく紅潮(ウォームショック)
閉塞性肺血栓塞栓症、緊張性気胸冷たく、頸静脈怒張

参考: 標準的な救急・集中治療医学(敗血症性ショックの病態)

出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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