第113回 看護師国家試験 午前 問83 解説
📝 問題
肺結核について正しいのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
4・5
💡 解説
✅ 二次性の肺結核は過去の感染の再活性化で発症し、治療には直接服薬確認療法(DOTS)が推奨される。
肺結核の二次性(成人型)の発症は、過去に感染して体内に潜んでいた結核菌の再活性化(内因性再燃)によることが多い。 また治療の徹底と耐性菌防止のため、医療者の目の前で服薬を確認する直接服薬確認療法(DOTS)が推奨される。
「二次結核=眠っていた菌の再燃」と押さえる。加齢や糖尿病、免疫抑制薬などで抵抗力が落ちたときに発症しやすい。
- 1
結核の10%程度である。不正解
肺結核は結核全体のおよそ8割を占め、10%程度ではない。
- 2
感染経路は接触感染である。不正解
感染経路は接触感染ではなく、空気感染(飛沫核感染)である。
- 3
肺アスペルギルス症と同じ原因菌である。不正解
原因菌は結核菌であり、真菌による肺アスペルギルス症とは原因が異なる。
- 4
二次性の発症は過去の感染の再活性化による。正解
二次結核症は過去の感染で潜んでいた結核菌の再活性化により発症する。
- 5
DOTS〈Directly Observed Treatment,Short-course〉が推奨される。正解
服薬を確実にし耐性菌を防ぐため、直接服薬確認療法(DOTS)が推奨される。
📚 国試でよく狙われるところ
結核は感染症法の二類感染症で、診断した医師は直ちに最寄りの保健所へ届け出る。保健所は接触者健診を行い、潜在性結核感染症には予防内服を行う。
- 感染の有無はツベルクリン反応やインターフェロンγ遊離試験(IGRA)で調べる。IGRAはBCG〈ビーシージー〉接種の影響を受けない。
- 標準治療はイソニアジド・リファンピシン・ピラジナミド・エタンブトール(またはストレプトマイシン)の4剤を2か月、その後イソニアジド・リファンピシンを4か月(計6か月)。
- 主な副作用=イソニアジドは末梢神経障害と肝障害、リファンピシンは肝障害と尿や涙の橙赤色化、エタンブトールは視神経障害(視力低下)、ピラジナミドは肝障害と高尿酸血症。
- 排菌のある患者は陰圧個室で管理し、医療者はN95マスク、患者はサージカルマスクを着用する。
参考: 結核医療の基準/WHO DOTS戦略
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について