第112回 看護師国家試験 午後 問83 解説
📝 問題
女子の第二次性徴に最も関与するホルモンはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 女子の第二次性徴に最も関与するホルモンはエストロゲンである。
思春期になると視床下部・下垂体の働きが高まり、卵巣からのエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が増える。エストロゲンは乳房の発育、皮下脂肪がついて丸みを帯びる体型、子宮・腟の発育、初経など、女子の第二次性徴の発現に最も関与する。
他の選択肢は主たる役割が異なる。オキシトシンは分娩時の子宮収縮や射乳に関わる。成長ホルモンは身長の伸びなど体の成長に関与するが、女性らしい体つきをつくるものではない。甲状腺ホルモンは全身の代謝と成長に関わるが、第二次性徴を起こすホルモンではない。テストステロンは男性ホルモンで、男子の第二次性徴(変声・体毛の増加・筋肉の発達)に関与する。
国試では、女子はエストロゲン、男子はテストステロンという組合せが問われる。どちらも視床下部-下垂体-性腺系が働き出すことで分泌が増える、という流れをつかんでおくとよい。
視床下部-下垂体-性腺系とは
脳の視床下部から下垂体へ、さらに卵巣・精巣へと指令がつながる流れ。思春期にこの流れが働き出して性ホルモンが増え、第二次性徴が始まる。
- 1
エストロゲン正解
エストロゲンは乳房発育や女性らしい体型形成、初経など女子の第二次性徴に最も関与する。
- 2
オキシトシン不正解
オキシトシンは分娩時の子宮収縮や射乳に関わるホルモンで、第二次性徴の主役ではない。
- 3
成長ホルモン不正解
成長ホルモンは身体成長に関与するが、女性らしい第二次性徴を直接もたらすものではない。
- 4
甲状腺ホルモン不正解
甲状腺ホルモンは全身の代謝・成長に関与するが、第二次性徴の主役ではない。
- 5
テストステロン不正解
テストステロンは男性ホルモンで、男子の第二次性徴に関与する。
📚 国試でよく狙われるところ
第二次性徴は、始まりのサインと進む順序を入れ替えて問われる。女子は乳房、男子は精巣から始まると入り口を対にして覚え、そのあとの順序を並べて確かめよう。
- 女子の第二次性徴はおおむね乳房発育→恥毛の発生→成長スパート→初経の順に進む。
- 初経の平均年齢は12歳前後。成長スパートは女子では初経の前、男子では精通の後に起こる。
- 男子の第二次性徴は精巣容積の増大から始まり、陰毛・変声・精通へと進む。
- 性成熟度はTanner〈タナー〉分類で評価する。乳房・陰毛・性器の発育の見た目を1〜5度に分け、思春期がどこまで進んだかをみる。
参考: 女性のライフサイクルと性ホルモン(母性看護学)
出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について