第112回 看護師国家試験 午後 問43 解説
📝 問題
経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉の測定値に影響を及ぼすのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 末梢循環不全はSpO2の測定値に影響する。
パルスオキシメータは、末梢(指先など)の拍動する動脈血の光の吸収の変化からSpO2を測る。末梢循環不全(末梢冷感、ショック、末梢血管収縮など)があると拍動する血流の信号が弱くなり、正確に測れず値が不安定・低値になる。 末梢循環不全が測定値に影響する。
測定値に影響するのは、末梢循環不全のほか、マニキュアや色素沈着、体動、強い外光、一酸化炭素中毒(異常ヘモグロビン)などである。一方、頻脈・高血圧・高体温そのものは、末梢循環が保たれていればSpO2の測定原理に直接大きな影響を与えるわけではない。
- 1
頻脈不正解
頻脈そのものは末梢循環が保たれていればSpO2測定に直接大きな影響を与えない。
- 2
高血圧不正解
高血圧はSpO2の測定原理に直接影響する要因ではない。
- 3
高体温不正解
高体温そのものはSpO2の測定値に直接大きな影響を及ぼさない。
- 4
末梢循環不全正解
末梢循環不全があると拍動する動脈血の信号が弱くなり、正確に測定できない。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
パルスオキシメータは「指先の拍動を光で読む機械」である。この原理から、拍動が弱い・光をさえぎる・ヘモグロビンが変わる、のどれかで値が狂うと思い出せれば、誤差の要因を丸暗記しなくてすむ。
- SpO2の正常値はおおむね96〜99%。90%未満はPaO2 60Torr(=60mmHg)に相当し呼吸不全の目安となる。
- 誤差要因=末梢循環不全・低体温・体動・マニキュアや濃い色素・強い外光・異常ヘモグロビン。
- 一酸化炭素中毒ではCO-Hbを酸素化Hbと区別できず実際より高値を示す。ヘモグロビンが酸素を運べない形に変わるメトヘモグロビン血症では85%前後に張りつく。
- 測定時は脈波(波形)と表示される脈拍数を確認し、実際の脈拍と一致しているかで信頼性を判断する。
- プローブの長時間同一部位への装着は圧迫による皮膚障害を招くため、定期的に装着部位を変える。
参考: パルスオキシメータの測定原理と誤差要因
出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について