第112回 看護師国家試験 午後 問24 解説
📝 問題
成人の一次救命処置〈BLS〉における胸骨圧迫の速さ(回数)で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 成人の一次救命処置における胸骨圧迫の速さは100〜120回/分である。
成人の一次救命処置(BLS)では、胸骨圧迫を1分間に100〜120回のテンポで行う。速すぎても遅すぎても有効な循環が得られにくいため、この範囲が推奨されている。
速さのほかに、深さ・圧迫解除・中断の少なさも「質の高い胸骨圧迫」の条件として問われる。 40〜60回/分や70〜90回/分では遅すぎて血液を押し出せず、130〜150回/分では胸が元に戻りきる前に次の圧迫が来るため、いずれも有効な循環にならない。
- 1
40〜60回/分不正解
40〜60回/分は遅すぎて有効な循環が得られず、推奨テンポではない。
- 2
70〜90回/分不正解
70〜90回/分も推奨範囲より遅く、適切な胸骨圧迫の速さではない。
- 3
100〜120回/分正解
胸骨圧迫の速さは100〜120回/分が推奨され、質の高いCPRの要素の一つである。
- 4
130〜150回/分不正解
130〜150回/分は速すぎて十分な圧迫と血流が得られにくく、推奨されない。
📚 国試でよく狙われるところ
一次救命処置は数字だらけに見えるが、覚えるのは成人の1組だけでよい。小児・乳児で変わるのは圧迫の深さと手の当て方で、速さも中断のルールも成人と同じと押さえよう。
- 小児・乳児の圧迫の深さは胸の厚さの約1/3。乳児は2本指法、救助者が2人以上いるときは胸郭を包み込んで両母指で押す胸郭包み込み両母指圧迫法で行う。
- 反応・呼吸の確認は10秒以内。判断に迷うときは心停止として胸骨圧迫を開始する。
- 圧迫の交代は2分ごとに、中断を最小限にして行う。胸骨圧迫と人工呼吸のひと組を1サイクルと数え、5サイクルでおよそ2分になる。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 速さ | 100〜120回/分 |
| 深さ | 約5cm(6cmを超えない) |
| 圧迫位置 | 胸骨の下半分 |
| 圧迫解除 | 毎回胸を完全に元に戻す(リコイル) |
| 中断 | 10秒以内にとどめる |
| 圧迫と換気の比 | 30:2 |
参考: JRC蘇生ガイドライン(BLS)
出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について