第112回 看護師国家試験 午後 問15 解説
📝 問題
飛沫感染するのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 飛沫感染するのはインフルエンザである。
インフルエンザは、咳やくしゃみで飛散する飛沫(水分を含む比較的大きな粒子)を吸入することで感染する飛沫感染が主な経路である。 飛沫は概ね1〜2m以内に落下するため、距離の確保やサージカルマスクが有効である。
国試では感染経路と疾患の対応づけが頻出する。疥癬はヒゼンダニによる接触感染、破傷風は土壌中の菌が創傷から侵入する創傷(経皮)感染、デング熱は蚊が媒介するベクター感染であり、いずれも飛沫感染ではない。 飛沫感染の代表としてインフルエンザ・百日咳・風疹などを、空気感染の代表として結核・麻疹・水痘を対で覚えておくと確実に判別できる。
疥癬とは
ヒゼンダニが皮膚の角質層にすみついて起こる病気。強いかゆみが出て、肌と肌が触れ合うことや寝具を介してうつる。
- 1
疥癬不正解
疥癬はヒゼンダニによる接触感染であり、飛沫では感染しない。
- 2
破傷風不正解
破傷風は土壌中の破傷風菌が創傷から侵入する創傷感染で、飛沫感染ではない。
- 3
デング熱不正解
デング熱は蚊(ネッタイシマカなど)が媒介するベクター感染であり、飛沫では伝播しない。
- 4
インフルエンザ正解
インフルエンザは咳・くしゃみによる飛沫を吸入することで感染する飛沫感染が主経路である。
📚 国試でよく狙われるところ
感染経路は、疾患名と経路を入れ替えて問われる。数の少ない空気感染の3つを先に覚え、残りを飛沫・接触・その他へ振り分けると迷わない。
- 空気感染は「ケッカク(結核)・マシン(麻疹)・ミズボウソウ(水痘)」の語呂で、3つとも言えるようにしておく。
- 飛沫は水分を含み1〜2mで落下するが、飛沫核は水分が蒸発した5μm以下の粒子で長時間空気中を漂う。
| 経路 | 代表的な疾患 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 飛沫感染 | インフルエンザ、百日咳、風疹、流行性耳下腺炎、マイコプラズマ肺炎 | サージカルマスク、1〜2mの距離、個室または集団隔離 |
| 空気(飛沫核)感染 | 結核、麻疹、水痘 | N95マスク、陰圧個室 |
| 接触感染 | 疥癬、MRSA、ノロウイルス、流行性角結膜炎 | 手指衛生、手袋・ガウン |
| 経口(糞口)感染 | コレラ、A型肝炎、腸管出血性大腸菌感染症 | 食品・飲料水の衛生管理、手洗い |
| ベクター(媒介動物)感染 | デング熱、マラリア、日本脳炎 | 防虫対策、蚊の駆除 |
参考: 標準的な感染症学・感染管理(感染経路別予防策)
出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について