第112回 看護師国家試験 午前 問39 解説
📝 問題
穿刺と穿刺部位の組合せで適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 腹腔穿刺は、腹直筋外側の側腹部で行う。
腹腔穿刺は腹水の排液や検査のために行い、下腹壁動脈などの血管損傷を避けるため、臍と左上前腸骨棘を結ぶ線上の外側1/3付近(腹直筋外側の側腹部、モンロー・リヒター点など)を穿刺部位とする。
他の選択肢は部位が誤っている。胸腔穿刺は胸水貯留部(一般に中腋窩線〜後腋窩線の肋間)で行い、胸骨柄ではない。骨髄穿刺は成人では主に後腸骨稜(腸骨)や胸骨で行い、第3・4腰椎間ではない。腰椎穿刺は第3-4または第4-5腰椎間(ヤコビー線を目安)で行い、上前腸骨棘ではない。
中腋窩線とは
わきの下の中央から体側をまっすぐ下ろした線。胸腔穿刺など、胸の処置の位置を示す目印に使う。
- 1
胸腔穿刺 ───── 胸骨柄不正解
胸腔穿刺は胸水貯留部(中腋窩線〜後腋窩線の肋間など)で行い、胸骨柄ではない。
- 2
骨髄穿刺 ───── 第3・4腰椎間不正解
骨髄穿刺は成人では後腸骨稜や胸骨で行い、第3・4腰椎間ではない。
- 3
腹腔穿刺 ───── 腹直筋外側の側腹部正解
腹腔穿刺は下腹壁動脈を避け、腹直筋外側の側腹部(臍と左上前腸骨棘を結ぶ線の外側)で行う。
- 4
腰椎穿刺 ───── 上前腸骨棘不正解
腰椎穿刺は第3-4/第4-5腰椎間(ヤコビー線が目安)で行い、上前腸骨棘ではない。
📚 国試でよく狙われるところ
穿刺は、部位と体位をセットで問われる。
| 検査 | 部位 | 体位・注意点 |
|---|---|---|
| 腰椎穿刺 | 第3-4または第4-5腰椎間(ヤコビー線=左右の腸骨稜上縁を結ぶ線が第4腰椎棘突起の高さ) | 側臥位で膝を抱え背を丸める。終了後は1〜2時間の仰臥位安静(髄液が漏れて起こり、起き上がると強くなる低髄圧性頭痛の予防) |
| 骨髄穿刺 | 成人は後腸骨稜、胸骨 | 腹臥位・側臥位。穿刺後は圧迫止血 |
| 胸腔穿刺 | 脱気は第2〜3肋間鎖骨中線、排液は中腋窩線〜後腋窩線の第5〜7肋間 | 坐位でオーバーテーブルにもたれる。肋間動静脈・神経を避け肋骨上縁に沿って穿刺 |
| 腹腔穿刺 | 臍と左上前腸骨棘を結ぶ線の外側1/3(モンロー・リヒター点) | 半坐位または仰臥位。排液前に排尿させる。急速な排液は血圧低下を招く |
参考: 臨床看護技術・検査介助に関する標準的看護学教科書
出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について