第111回 看護師国家試験 午後 問24 解説

⭐ 必修基礎看護学✔ 監修済み

📝 問題

褥瘡の深達度分類で水疱形成のステージはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 水疱形成のステージはⅡである。

褥瘡の深達度分類(NPIAP〈旧NPUAP〉/EPUAP等)では、ステージⅠが消退しない発赤(皮膚損傷なし)、ステージⅡが真皮までの部分欠損で水疱・びらん・浅い潰瘍を呈する段階、ステージⅢが皮下組織に至る全層欠損、ステージⅣが筋・腱・骨に及ぶ全層欠損である。 「水疱形成」はステージⅡに該当する。

段階は深さの順に並んでいる。Ⅰ=発赤のみ(表皮)、Ⅱ=水疱・びらん(真皮まで)、Ⅲ=皮下組織まで、Ⅳ=筋・骨まで。 深くなるほど番号が大きくなる、と対応させる。 国試では各ステージの特徴(Ⅰ=発赤、Ⅱ=水疱、Ⅳ=骨露出)と、発赤が消退するかどうかによるⅠ度の判定が頻出である。

水疱は真皮レベルの損傷を示すサインであり、破らずに保護することが原則である。 ステージ分類は治療・ケア選択の基礎となるため、深達度を正確に評価する。

びらんとは

皮膚や粘膜の表面が浅くはがれた状態。真皮より深くは達していない。

全層欠損とは

表皮から真皮までが完全に失われ、その下の皮下組織などが露出した状態。真皮の途中までにとどまるものは部分欠損という。

  • 1

    Ⅰ不正解

    ステージⅠは消退しない発赤で、皮膚の欠損や水疱はない。

  • 2

    Ⅱ正解

    水疱・びらんなど真皮までの部分欠損はステージⅡである。

  • 3

    Ⅲ不正解

    ステージⅢは皮下組織に至る全層皮膚欠損。

  • 4

    Ⅳ不正解

    ステージⅣは筋・腱・骨に及ぶ最も深い全層欠損。

📚 ここも一緒におさえておこう

褥瘡は圧迫とずれによって生じる。 予防の基本は体圧分散(体位変換・体圧分散マットレス)・スキンケア(湿潤とずれの回避)・栄養管理の3本柱である。

  • リスク評価はブレーデンスケール(知覚の認知・湿潤・活動性・可動性・栄養状態・摩擦とずれの6項目、17点以下で危険)。
  • 経過評価は日本褥瘡学会のDESIGN-R®2020(深さ・滲出液・大きさ・炎症/感染・肉芽組織・壊死組織・ポケット)。
  • 好発部位は仰臥位で仙骨部、側臥位で大転子部、座位で坐骨結節部、腹臥位で腸骨稜・膝。
  • 体位変換は原則2時間ごと、体圧分散マットレス使用時は4時間を超えない範囲で間隔を延ばしてよい。
褥瘡の深達度分類(NPUAP/EPUAP)
ステージ所見
Ⅰ消退しない発赤。皮膚の欠損はない
Ⅱ真皮までの部分欠損。水疱・びらん・浅い潰瘍
Ⅲ皮下脂肪組織に達する全層皮膚欠損。ポケットを伴うことがある
Ⅳ筋・腱・骨に達する全層組織欠損
判定不能壊死組織で創底が覆われ深さが判定できない
深部組織損傷(DTI)疑い紫色または栗色の限局した皮膚変色、血疱

参考: NPUAP/EPUAP 褥瘡分類

出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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