第111回 看護師国家試験 午後 問22 解説
📝 問題
注射針の刺入角度が45~90度の注射法はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 刺入角度45〜90度は筋肉内注射である。
注射法ごとの刺入角度は、皮内注射がほぼ0〜10度(ほぼ水平)、皮下注射が10〜30度、筋肉内注射が45〜90度、静脈内注射が10〜20度(血管の走行に沿って浅く)である。 設問の「45〜90度」に該当するのは筋肉内注射である。
覚え方は、角度の浅い順に並べること。皮内(最も浅く・ほぼ水平)<静脈内・皮下(浅め)<筋肉内(最も深く・45〜90度)。 針を深部の筋層まで届かせる筋肉内注射が最も立てた角度になる、と理解する。 国試では各注射法の刺入角度・部位・目的の対応が頻出の定番である。
筋肉内注射は三角筋・中殿筋などに行い、皮下注射より吸収が速い。 ワクチン接種では筋肉内注射が用いられることが増えており、角度と部位を正確に理解しておく。
中殿筋とは
骨盤の外側にある筋。坐骨神経から離れているため、殿部の筋肉内注射で選ばれる。
- 1
皮下注射不正解
皮下注射の刺入角度は10〜30度で、45〜90度ではない。
- 2
皮内注射不正解
皮内注射はほぼ水平(0〜10度程度)で最も浅い。
- 3
筋肉内注射正解
筋肉内注射の刺入角度は45〜90度である。
- 4
静脈内注射不正解
静脈内注射は血管に沿って10〜20度程度で浅く刺入する。
📚 ここも一緒におさえておこう
筋肉内注射で坐骨神経損傷を避けるため、殿部ではクラークの点やホッホシュテッターの部位など中殿筋を選ぶ。 刺入後にしびれや強い痛みを訴えたら直ちに抜針する。
- 上腕での皮下注射は肩峰から三横指下(上腕後側面の中央)を目安にする。
- 静脈内注射は肘正中皮静脈が第一選択。神経・動脈の走行に注意する。
- 皮内注射は前腕内側にほぼ水平に刺入し、膨疹をつくるのが成功の目安。
| 注射法 | 刺入角度 | 主な部位 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 皮内注射 | ほぼ0〜10度(ほぼ水平) | 前腕内側 | ツベルクリン反応、アレルギー検査。最も浅い |
| 皮下注射 | 10〜30度 | 上腕伸側、腹部、大腿前外側 | インスリン、一部のワクチン。吸収は緩やか |
| 筋肉内注射 | 45〜90度 | 三角筋、中殿筋 | 皮下より吸収が速い。最も立てて刺入する |
| 静脈内注射 | 10〜20度 | 肘正中皮静脈など | 作用発現が最も速い。血管の走行に沿わせる |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について