第111回 看護師国家試験 午後 問12 解説
📝 問題
内分泌器官はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 内分泌器官は甲状腺である。
内分泌器官は、導管をもたずにホルモンを血液中へ直接分泌する腺である。選択肢のうちこれに当たるのは甲状腺で、サイロキシン(T4)・トリヨードサイロニン(T3)・カルシトニンを分泌する。
区別の要は「内分泌腺=導管なし・ホルモンを血中へ」「外分泌腺=導管あり・分泌物を体表や管腔へ」。 乳腺(乳汁)・涙腺(涙)・唾液腺(唾液)はいずれも導管をもつ外分泌腺である。
国試では内分泌と外分泌の区別や、代表的な内分泌器官(下垂体・甲状腺・副甲状腺・副腎・膵臓のランゲルハンス島・性腺)を問う形式が頻出である。
なお膵臓は、消化酵素を出す外分泌部とインスリンなどを出す内分泌部(ランゲルハンス島)をあわせもつ混合腺である。
導管とは
腺で作られた分泌物を、体の表面や消化管などの決まった場所へ送り出す管。導管をもつ腺が外分泌腺、もたない腺が内分泌腺である。
ランゲルハンス島とは
膵臓の中に島のように散らばる細胞の集まり。インスリンやグルカゴンを血液中へ分泌する内分泌部にあたる。
- 1
乳腺不正解
乳腺は乳汁を導管から分泌する外分泌腺。
- 2
涙腺不正解
涙腺は涙を導管から分泌する外分泌腺。
- 3
甲状腺正解
甲状腺はホルモンを血中に分泌する内分泌器官である。
- 4
唾液腺不正解
唾液腺は唾液を口腔へ分泌する外分泌腺。
📚 混同しやすいので注意
内分泌と外分泌は、腺の名前と働きを入れ替えて問われる。どの腺が何を出すかを対にして覚えよう。 隣り合う甲状腺と副甲状腺は働きが逆で、カルシトニン(甲状腺)は血中カルシウムを下げ、パラソルモン(副甲状腺)は上げる。
- 甲状腺ホルモンは全身の代謝を亢進させる。分泌過剰=バセドウ病(頻脈・体重減少・眼球突出)、不足=橋本病・クレチン症(徐脈・寒がり・浮腫)。
- 外分泌腺は導管をもち、汗腺・唾液腺・涙腺・乳腺・膵外分泌部などがある。
| 内分泌腺 | 主なホルモン |
|---|---|
| 下垂体前葉 | 成長ホルモン、ACTH、TSH、LH・FSH、プロラクチン |
| 下垂体後葉 | バソプレシン(抗利尿ホルモン)、オキシトシン |
| 甲状腺 | サイロキシン(T4)・トリヨードサイロニン(T3)、カルシトニン |
| 副甲状腺 | パラソルモン |
| 副腎皮質 | コルチゾール、アルドステロン、副腎アンドロゲン |
| 副腎髄質 | アドレナリン、ノルアドレナリン |
| 膵ランゲルハンス島 | インスリン(B細胞)、グルカゴン(A細胞) |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について