第111回 看護師国家試験 午後 問11 解説
📝 問題
左心室から全身に血液を送り出す血管はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 左心室から全身へ血液を送るのは大動脈である。
体循環(大循環)では、左心室から拍出された動脈血が大動脈を通って全身へ送られる。 「左心室から全身に血液を送り出す血管」は大動脈である。
血管の名前は、酸素の有無ではなく血液の流れる向きで決まる。 「動脈=心臓から出る血管」「静脈=心臓へ戻る血管」と押さえる。 そのため肺動脈には静脈血、肺静脈には動脈血が流れる。この例外が国試で繰り返し問われる。
「左心室=大動脈=体循環の起点」を核にして、4つの血管と心腔のつながりを覚えると混同しない。
体循環とは
左心室から出た血液が大動脈を通って全身をめぐり、大静脈から右心房へ戻る道すじ。全身の細胞に酸素と栄養を届ける。
静脈血とは
酸素が少なく二酸化炭素の多い血液。全身で酸素を渡したあとの血液で、右心房・右心室から肺動脈を流れる。
- 1
大静脈不正解
大静脈は全身から右心房へ戻る血管で、送り出しではない。
- 2
大動脈正解
左心室から全身へ動脈血を送る体循環の起点である。
- 3
肺静脈不正解
肺静脈は肺から左心房へ動脈血を戻す血管。
- 4
肺動脈不正解
肺動脈は右心室から肺へ静脈血を送る肺循環の血管。
📚 ここも一緒におさえておこう
心臓は、つながる血管に加えて弁の名前も問われる。どの部屋の出口かとセットで覚えよう。 右房室弁=三尖弁、左房室弁=僧帽弁(二尖弁)、右心室の出口=肺動脈弁、左心室の出口=大動脈弁。
- 体循環:左心室→大動脈→全身の毛細血管→大静脈→右心房。
- 肺循環:右心室→肺動脈→肺の毛細血管→肺静脈→左心房。
- 冠状動脈は大動脈起始部から分岐し、心筋自身を養う。閉塞すると心筋梗塞となる。
- 心臓の壁は左心室が最も厚い(全身に血液を送るため高い圧が必要)。
| 心腔 | つながる血管 | 流れる血液 |
|---|---|---|
| 右心房 | 上大静脈・下大静脈 | 静脈血 |
| 右心室 | 肺動脈 | 静脈血 |
| 左心房 | 肺静脈 | 動脈血 |
| 左心室 | 大動脈 | 動脈血 |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について