第111回 看護師国家試験 午前 問63 解説

一般母性看護学✔ 監修済み

📝 問題

避妊法について適切なのはどれか。

✅ 正解

1

💡 解説

✅ 経口避妊薬(ピル)は排卵を抑制することで避妊する

経口避妊薬(低用量ピル)はエストロゲンとプロゲステロンを含み、ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)の分泌を抑えて排卵を止める。これが避妊の主な仕組みで、頸管粘液を変化させて精子を通りにくくする働きもある。

他の選択肢は誤り。コンドームは一般的な使い方では失敗することがあり、避妊効果が99%以上とはいえない。基礎体温法は周期が規則的でないと排卵日を推定できず、月経が不順な人には向かない。子宮内避妊器具(IUD)は子宮内に留置して効果が続くもので、性交のたびに入れる必要はない。

ゴナドトロピンとは

脳の下垂体から出て卵巣に働きかけるホルモン。卵胞を育て、排卵の合図を出す。

頸管粘液とは

子宮の入り口(頸管)から出る粘液。排卵のころはさらさらになって精子が通りやすく、経口避妊薬を飲むと粘り気が増して通りにくくなる。

  • 1

    経口避妊薬は排卵を抑制する。正解

    経口避妊薬はゴナドトロピン分泌を抑制して排卵を抑制する。

  • 2

    コンドーム法の避妊効果は 99 % 以上である。不正解

    コンドーム法は一般的な使用での失敗率が一定あり、99%以上の避妊効果とはいえない。

  • 3

    基礎体温法は月経が不順な女性に有用である。不正解

    基礎体温法は周期が規則的でないと排卵日推定が困難で、月経不順の女性には有用でない。

  • 4

    子宮内避妊器具〔IUD〕は性交のたびに挿入が必要である。不正解

    IUDは子宮内に留置して持続的に作用するもので、性交のたびの挿入は不要である。

📚 国試でよく狙われるところ

避妊法は、方法の名前と仕組み・確実さを入れ替えて問われる。名前と「どう効くか」を対にして覚えよう。

  • 低用量経口避妊薬(OC)の主な禁忌は35歳以上で1日15本以上の喫煙者、血栓症既往、重篤な肝障害など。重大な副作用は静脈血栓塞栓症。
  • 子宮内避妊器具(IUD)/レボノルゲストレル放出子宮内システム(LNG-IUS)は一度留置すれば数年間有効で、月経量の多い女性にはLNG-IUSが選択されることがある。
  • 緊急避妊薬(レボノルゲストレル)は性交後72時間以内の内服が原則で、あくまで緊急時の手段。
  • 基礎体温は排卵後にプロゲステロンの作用で高温相となる。排卵は「起きたあと」にわかるため、避妊法としての確実性は低い。
主な避妊法と作用機序
方法主な作用機序
経口避妊薬(OC)排卵抑制、頸管粘液の変化、子宮内膜の増殖抑制
子宮内避妊器具(IUD)子宮内に留置し受精・着床を妨げる
コンドーム精子の腟内進入を物理的に阻止(性感染症の予防にもなる)
基礎体温法・オギノ式排卵日を推定して性交を避ける(周期が不順だと困難)
卵管結紮・精管結紮外科的な永久避妊

出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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