第111回 看護師国家試験 午前 問36 解説

一般基礎看護学✔ 監修済み

📝 問題

集団指導が望ましいのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 同じ疾患・年代で共通の学習ニーズをもつ1型糖尿病の学童は集団指導が望ましい。

集団指導は、同じ病気や共通の課題をもつ人が集まり、知識を分け合い、仲間どうしで支え合うピアサポートが得られる場面で力を発揮する。1型糖尿病の学童は、インスリンの自己注射や血糖の管理という共通の課題をもち、同年代の仲間と学び合うことで療養への意欲が高まりやすい。サマーキャンプなどの集団指導が広く行われている。

他の選択肢は個別指導が原則である。胃全摘出術後の退院指導は術式や回復の程度が一人ひとり違い、間欠的自己導尿は手技の習得とプライバシーへの配慮が要り、HIV感染者への生活指導はとくに秘密を守る必要がある。

ピアサポートとは

同じ病気や体験をもつ仲間どうしが、支え合い励まし合うこと。専門職の助言とは別の力になる。

間欠的自己導尿とは

自分で尿道からカテーテルを入れ、時間を決めて尿を出す方法。膀胱に尿がたまったままになるのを防ぐ。

  • 1

    胃全摘出術後の患者への退院指導不正解

    胃全摘後の退院指導は術後経過や生活背景が個々に異なり、個別指導が適する。

  • 2

    1型糖尿病の学童を対象とした療養指導正解

    共通の療養課題をもつ1型糖尿病の学童は、仲間との学び合いが得られる集団指導が望ましい。

  • 3

    子宮頸癌の術後の神経因性膀胱の患者への間欠的自己導尿の指導不正解

    間欠的自己導尿はプライバシーと個別手技習得が必要で、個別指導が適する。

  • 4

    ヒト免疫不全ウイルス〔HIV〕感染者への生活指導不正解

    HIV感染者への生活指導はプライバシー保護が特に重要で、個別指導が原則。

📚 混同しやすいので注意

患者教育は、集団の力が活きる場面と個別性・プライバシーが優先される場面を選び分ける形で問われる。場面と指導の形を対にして覚えよう。

  • 集団指導が向く例:糖尿病教室・母親学級・禁煙教室・退院後の患者会など共通課題のある集まり。
  • 個別指導が向く例:手技の習得・人に知られたくない内容・個々の病状や生活背景に強く左右される内容。
  • 自己効力感(セルフエフィカシー)は、成功体験・代理体験(仲間の姿)・言語的説得・生理的状態で高まる。集団指導は代理体験を得やすい。

出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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