第110回 看護師国家試験 午後 問99 解説

状況設定老年看護学✔ 監修済み

📝 問題

Aさん(75歳、女性、1人暮らし)は右大腿骨頸部骨折で入院し手術を受けリハビリテーションを行った。Aさんの退院日が決定した。看護師は、Aさんの退院前の指導を行うことになった。Aさんから「医師から骨がもろくなっていると言われました。これ以上悪くならないように何をすればよいでしょうか」と質問があった。 Aさんへの看護師の説明で適切なのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 骨粗鬆症の予防・進行抑制には、日光を浴びてビタミンDの活性化を促すことが有効。

骨がもろくなる骨粗鬆症の進行を抑えるには、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが要になる。ビタミンDは日光(紫外線)を浴びると皮膚でつくられて働ける形になるため、日光浴が骨のためになる。 カルシウム・ビタミンD・ビタミンKを含む食事と適度な運動をあわせたものが、骨の健康を保つ柱である。

骨に荷重をかける運動は骨形成を促すので、体操を控えるのは逆効果になる。 炭酸飲料に多いリンは、とりすぎるとカルシウムの吸収を妨げる。 果物は体によいが、骨粗鬆症の予防で優先されるのは乳製品・小魚・大豆製品などのカルシウム源と日光浴である。

骨粗鬆症とは

骨の量が減ってもろくなり、折れやすくなった状態。閉経後の女性と高齢者に多い。

リンとは

骨の材料にもなるミネラル。加工食品や炭酸飲料からとりすぎると、腸でのカルシウム吸収を妨げる。

  • 1

    「体操は控えましょう」不正解

    骨への適度な荷重・運動は骨形成を促すため、体操を控えるのは逆効果。

  • 2

    「炭酸飲料を飲みましょう」不正解

    炭酸飲料のリンはカルシウム吸収を妨げうるため、骨のために勧めるものではない。

  • 3

    「果物を積極的に摂りましょう」不正解

    果物摂取は健康的だが、骨粗鬆症予防の要点はカルシウム・ビタミンD・日光浴であり最適ではない。

  • 4

    「日光を浴びるようにしましょう」正解

    日光を浴びるとビタミンDが活性化しカルシウム吸収を助けるため、骨粗鬆症の進行抑制に有効。

📚 勧めるものと控えるもの

骨粗鬆症は、勧めるものと控えるものを入れ替えて出題される。柱はカルシウム・ビタミンD・運動・日光、邪魔をする側はリン・過剰な塩分・アルコール・喫煙。この2列に振り分けられれば選択肢はほぼ切れる。

  • ビタミンDは日光(紫外線)を浴びることで皮膚で産生され、腸管からのカルシウム吸収を高める
  • ビタミンKは骨形成に関与し、納豆・緑黄色野菜に多い(ワルファリン内服中は納豆を控える)
  • カルシウム源=乳製品・小魚・大豆製品・小松菜。リン(加工食品・炭酸飲料)や過剰な塩分・アルコール・喫煙は吸収を妨げる
  • 骨に荷重のかかる歩行・体操が骨形成を促す。転倒予防とあわせて指導する

出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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