第110回 看護師国家試験 午後 問21 解説

⭐ 必修基礎看護学✔ 監修済み

📝 問題

空気感染を予防するための医療者の個人防護具で適切なのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 空気感染の予防にはN95マスクを用いる。

空気感染(結核・麻疹・水痘など)は微細な飛沫核が長時間空中を漂うため、医療者は微粒子を捕集できるN95マスクを装着して吸入を防ぐ。N95マスクは0.3μmの粒子を95%以上捕集する性能を持ち、顔に密着させて使用する。

手袋は接触感染予防、フェイスシールドは血液・体液の飛散からの防御、シューズカバーは足元の汚染防止に用いるもので、空気感染そのものの吸入を防ぐ目的には適さない。 空気感染予防=N95マスク+陰圧個室が基本である。

飛沫核とは

せきやくしゃみで飛んだ飛沫から水分が蒸発し、病原体だけが残った5μm未満の粒子。軽いので空気中を長く漂う。

陰圧個室とは

室内の気圧を廊下より低くして、汚染された空気が部屋の外へ流れ出ないようにした病室。空気感染の患者に使う。

  • 1

    手袋不正解

    手袋は接触感染の予防に用いるもので、空気感染の吸入は防げない。

  • 2

    N95マスク正解

    N95マスクは飛沫核を捕集し、空気感染の吸入を防ぐのに適する。

  • 3

    シューズカバー不正解

    シューズカバーは足元の汚染防止用で、空気感染予防には無関係である。

  • 4

    フェイスシールド不正解

    フェイスシールドは飛沫・体液の飛散防御用で、微細な飛沫核の吸入は防げない。

📚 国試でよく狙われるところ

感染経路と防護具の組み合わせは入れ替えて問われる。経路ごとに代表疾患と防護具を1組にして覚えよう。 すべての患者に行う標準予防策(スタンダードプリコーション)では、血液・体液・分泌物・排泄物・粘膜・損傷した皮膚を感染の可能性があるものとして扱う(汗を除く)。 これに感染経路別予防策を追加する。

  • ノロウイルスやクロストリディオイデス・ディフィシル(芽胞)にはアルコールが効きにくいため、流水と石けんで手を洗う。
  • N95マスクは装着のたびにシールチェック(フィットチェック)を行い、顔面への密着を確認する。
感染経路別予防策
経路主な疾患個人防護具・病室
空気感染結核・麻疹・水痘N95マスク/陰圧個室(入室者はN95、患者搬送時はサージカルマスクを患者に)
飛沫感染インフルエンザ・風疹・流行性耳下腺炎・百日咳・髄膜炎菌感染症サージカルマスク/個室または約1〜2mの距離を確保
接触感染MRSA・多剤耐性緑膿菌・ノロウイルス・疥癬・クロストリディオイデス・ディフィシル手袋・ガウン/個室または集団隔離

出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

この問題をアプリで演習しませんか?

この1問を演習する(無料)第110回の問題一覧を見る